地球少女アルジュナ 時代が10年早すぎた原発・環境問題・自然農などがテーマの問題作アニメ

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時代を先取りし過ぎた作品

地球少女アルジュナは2001年1月から3月まで地上波で放送されたアニメです。

原発及び放射性廃棄物・環境問題・遺伝子組換えなど様々な現代社会が抱える問題についてがテーマにしています。

子供が見るアニメというよりは大人が見ていろいろと考えさせられる作品だと思います。

2001年の始まりの頃だとまだ911・アメリカ同時多発テロ事件も起こっておらず、日本も不況ながらそれほど世界情勢へ目を向けることは少ない時代でした。

しかし911が起こり何か大きな時代の流れが動き出した気がします。その後アフガニスタン・イラクで立て続けに戦争が起き、リーマン・ショックなどで経済の不安も露呈しました。

そして2011年3月に日本でも311・東日本大震災が起き甚大な被害を被りました。そして福島の原発問題は収束する気配はなく後世まで引き継がなければなりません。

中東で戦争していても日本人にとってはしょせん対岸の火事で他人事でしたが、311によっていよいよ己に被害が降り注いでくることを経験し意識に変化をもたらしたと思います。

それでも西日本では直接的な被害はありませんでしたが、阪神・淡路大震災の被災者は当時の記憶が頭をよぎったかもしれません。

2001年当時では社会問題というテーマだけに重苦しく、説教臭いという印象を受けた人もいるようですが、2011年以降に改めて見るとまた違った視点で解釈できると思います。

当時はあまりに特異な作品だっただけに有名になるわけもなく、一部で熱狂的に持ち上げられたに過ぎません。でもこういう作品も必要だと思います。

ダイジェスト動画

おもに自然農の部分を上手に編集されている動画を見つけたので、これを見れば作品の雰囲気は何となく掴めます。

実際には全話を通してみるとあまりにテーマを広げすぎたため収拾がつかない感じですが、これを当時の地上で放送したと言う事に価値があると思います。

まだ原発の安全神話が崩壊する前で、タブーにここまでストレートに切り込んでいくアニメをよく放送できたなという気がします。

音楽は菅野よう子を中心にクオリティが高くまとまっているので、作品は嫌いだけど音楽は好きという人もいるほどです。

食べ物は未来の自分を作る

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質の悪い食事や食べ物を粗末に扱うことは未来の自分を痛めつけることになるというのが、この作品のひとつのメッセージと言えます。

雑草が土を耕し、虫や微生物が弱った植物を食べ土へ返す、虫の糞は植物の生長を助ける肥料となる。

そんな当たり前の自然サイクルが人間の手によって断たれ、植物やそれを食べる人間までも貧弱にしている。

アニメで自然農を題材にすることがすでに珍しいですが、短時間のシーンでもそれなりに掘り下げたメッセージが込められているので考えさせられます。

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山奥に住んで自然農を営む老人はおそらく自然農法の提唱者である福岡正信がモチーフとなっています。

現実的に多くの人がこの老人のような暮らしができるかというと無理でしょうが、人と自然が共生して生きるというメッセージは人類の未来には欠かせない要素だと思います。


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