ソーラーウォールは太陽熱エネルギーを吸収して冷たい空気を熱風に変える自作可能な暖房

2020年10月21日

お日様の下で日光浴をすると例え真冬であっても温かく寒さが幾分やわらぎます。

太陽熱エネルギーにそれだけ膨大な熱量があるにも関わらず、暖房に利用するという意識はあまり持ち合わせていません。

太陽光発電で作った電気を再び熱エネルギーへ変換する方法は行われていますが、太陽熱エネルギーをそのまま暖房に使う方がより無駄がありません。

ソーラーウォールはケース内に熱伝導率の良いアルミ板などを入れて、その間に空気の流れを作り温めた空気を排出するという仕組みでカナダの会社が開発しました。

ただ企業が販売しているものは何十万円もするので、自作で試行錯誤しながらオリジナルのソーラーウォールを作る人も現れています。

ガラス板や木材やドリップエッジ (屋根とい) といったホームセンターにあるような材料で自作したソーラーウォールでも1月の屋外で排気口から70°Cを超える熱風を出すことに成功しました。

ケースの底に開けた穴から排気口までの距離がこれだけ短いにも関わらず、一瞬で温度が伝わり暖房として機能することに大変驚きました。

排気に使われているPCファンも小型の太陽光パネルで動かせば完全に独立した装置になります。

自作のソーラーウォールにはアルミ缶やグラスファイバーメッシュが使われることが多いですが、それでも50°C前後は軽く出るので太陽熱エネルギー恐るべしです。

もちろん太陽光の当たる時間帯でないと機能しませんが、冬場の日中における暖房としてはかなり優秀ではないでしょうか。

太陽光パネルと併用すれば日中の消費電力を削減でき、エアコンや石油ファンストーブの温風よりも自然な温かさを得られます。

DIY好きならソーラーウォールの構造を一から考えたり、より太陽熱エネルギーを効率よく伝える素材を厳選する過程から楽しめるでしょう。

多くの電力や燃料を必要としないどころかバッテリーもないので非常に薄くてコンパクトです。

もっと広い面積でなければあまり温まらないという先入観がありましたが、これほど小型化した装置でこの温度が出せるなら十分すぎる性能です。

暖房は既製品を買って電気代や燃料を消費しながら生活するしか無いという固定観念は捨て、誰にでも平等に降り注ぐ太陽熱エネルギーを暖房に取り入れることで常識が覆されます。

ソーラーウォールは太陽熱エネルギーを素早く空気へ移すために熱伝導率の良い素材が使われていますが、温室内に蓄熱材を置き日中は熱を蓄え、夜間に放出して温度変化を緩やかにする工夫は昔からあり、これもまた太陽エネルギーを有効活用する知恵です。

最高の蓄熱材は水ということで太陽熱温水器も水に蓄えられた太陽熱エネルギーをそのまま利用する仕組みになっています。

さすがにお湯を作るには何時間もかかりますが、アルミ板を熱する程度ならわずかな時間で温度が上昇するのでこのような装置が作れてしまいます。

このように半永久的に得られる太陽熱エネルギーを無駄にせず暖房として利用することで、厳しい寒さを少しでも和らげることに繋がれば環境に優しいうえに面白味があります。

DIY Solar Air Heater! – The Steel Slat “Drip-Edge” Solar Heater! – New Design! 160F 74C in January!