シュリンクフレーション (ステルス値上げ) 世界的な食料価格の高騰が経済的弱者を苦しめる

2019年9月25日

日本は20年以上経済成長しておらず『失われた20年』とも言われるほど経済が低迷していますが、それでも何とか社会が成り立っている状況です。

しかし日常生活に目を移すと増税の影響で日用品や食品が割高に感じられるようになりました。

近年は不要なものはなるべく買わないというか買えないような経済状況の人が増えている印象です。

さらに値段が上がるだけでなくこっそり中身を減らすシュリンクフレーション (ステルス値上げ)が目につくようになりました。

これは単に日本経済の問題だけではなく、世界規模で食料価格が高騰していることも関係しています。


Photo by businessinsider.com

2016年にモンデリーズ社がチョコレート菓子のイギリスで販売するロットのみ内容量を減らしたことが発覚して物議を醸しました。

経済絶好調のアメリカでも同様に競合他社に勝つため価格をあげずに中身を減らした商品が確認されています。

原材料の価格が上がり泣く泣く値上げに踏み切ることはビジネスなので仕方ありません。

本来物価は上がっていくものですが、あまりに経済成長しなさすぎな日本では感覚が麻痺してしまい、値上げ=悪という印象が染み付いているようです。

しかし増税のタイミングを見計らって増税以上に値上げしたり、女性の事を考えて適正サイズに見直しましたという言い逃れをする企業は許せません。

突然リニューアルして女性の手にフィットしやすいなど耳障りの良いフレーズを掲げる商品ほど注意が必要です。

働き盛りの男性や育ち盛りの子供のために増量しましたという企業はまず見当たりませんから。

後ろめたい気持ちはありながらも値上げに踏み切れない事情があるのです。

いつの間にか容量が減っている商品wikiではそうした欲に負けた企業の商品がまとめられています。

いつの間にか容量が減っている商品wiki

シュリンクフレーションは値段だけ見て買っている人が気づかないうちに損をする現象です。

もし価格競争ならぬ中身減らし競争が起きたら目も当てられません。

消費者は価格の変動だけでなく内容量の変化にも気を配る時代になってきました。

不●家のカントリーマ●ムを例にすると10年あまりで数量が2/3に減らされ、さらに一枚あたりのサイズも小さくなっているというなかなかエグい商売をしています。

カントリーマ●ムはたしかに美味しいですが、こういう姑息な手を続けていると買う気が失せます。

値上げすると売上が落ちるかもという消費者の懐事情を気にするのは理解できますが、それが負のスパイラルに陥る要因です。

企業にとって2019年10月に予定されている消費税8%から10%への増税は便乗値上げに絶好の機会なので、おそらく多くの企業が仕掛けてくるでしょう。

消費者が値上げに敏感になるほど経済的に締め付けられる構造が変わらない限りは、今後もなるべく消費者が気づきにくいシュリンクフレーションが蔓延すると思います。

世界

Posted by Coro