【滲み壺】着生植物の育成を極限までシンプルにしたプランター terraplanter

シダ植物や着生ランなど土をあまり必要とせず、岩や樹木に活着して生きる植物は花や葉の形がユニークで観葉植物としても人気があります。

着生植物は空気中の湿度が高い環境を好み、乾燥を嫌う傾向が強いので普通の観葉植物より水やりのタイミングが難しいです。

蘭やセッコクなどを楽に栽培するために先人が編み出したのが滲み壺という栽培方法で、陶器製の壺に水を入れ、壺の表面に根を活着させて壺から滲み出る水分で育てるという仕組みです。

近年テラリウムが盛り上がっており、アクアリウムで知られるADAが滲み壺からヒントを得たと思われるTERRA BASE (テラベース) を販売して話題となりました。

[ADAview] TERRA BASE (jp subs)

海外でもそのテラベースをさらに発展させたようなterraplanterという製品がクラウドファンディングで資金調達を成功しています。

テラベースがただの筒状なのに対してterraplanterは表面がグリッドになっており、見るからに根の食いつきが良さそうです。

また蓋がついているので貯めた水に虫が混入しにくい構造となっています。

陶器 (テラコッタ) は高温で焼き上げることで多孔質構造となり、その隙間に毛細管現象で程よく水が滲み出て植物を潤してくれます。

土を使わずに一番大切な水加減も自動で調整してくれるので、人やることは減ってきた水を足すだけというシンプルさです。

滲み出た水分は根から吸収されるだけでなく、蒸発して周囲の湿度を上げてくれるので、シダ植物の繊細な葉もチリチリにならず綺麗に育ちます。

高温多湿に弱い野生ランを育てる上で気化熱による冷却効果も期待できるため、先人の知恵が詰まったこの方法は理にかなっています。

部屋に置くことで加湿器的な役目も果たしてくれてデザインも良いので、観葉植物をより手軽にインテリアとして取り入れることができます。

底穴のない陶器の入れ物であれば滲み壺と同じような育て方ができるので、素焼き鉢やラッシーカップなどで自作する人もいます。

素焼き鉢には大抵穴が開けられているし、骨董品のような壺は高価なので穴なしの容器を探すのは意外と苦労します。

例え着生植物ではなくても表面に固定さえすれば良いので、terraplanter作者は様々な植物をで育成テストをしています。

着生植物は何かに活着させることで自然本来の美しさを引き出せるので、花の付きやすさや成長度合いに大きく影響します。

着生植物をヘゴ板やコルクに活着させるのが一般的ですが、あまり保水力がないので夏場にはこまめな水やりが必須となります。

生きている樹木であれば森林内の湿度が高く常に水を吸い上げているので、樹皮がカラカラになることは少ないでしょう。

シダや苔もじめっとした岩肌に張り付き、密生することで水分を保持しているように見えます。

普通の水やりや植木鉢では再現しにくい表面のじめじめ感を手軽に再現できるのは陶器という素材のおかげです。

空間を仕切りテラリウムとして湿度を保つか、湿っているものへ貼り付けて保湿するかの違いです。

陶器に関わらず給水する素材を使えば、水やりを極力抑えながら着生植物を育てることができるでしょう。

terraplanter – the inside out planter