スペインが恒久的なベーシックインカムの導入を宣言!新型コロナ革命で世界が変わるか?

2022年12月7日

ベーシックインカム元年

新型コロナウイルスの影響で経済や人々の暮らしが脅かされるなか、スペインがユニバーサル・ベーシック・インカム (最低所得保障制度) を導入するという大きな決断を下しました。

これまでヨーロッパを中心に一部の地域で試験的に実施されることはありましたが、国家規模で本格的に導入するのはかなりのインパクトです。

それも小さな国ではなくGDPで上位に入るような主要国レベルのスペインが大胆な政策に打って出たのは、それだけ危機的状況だということに他なりません。

まだ具体的な内容は決まっていませんが、先行きの見えないパンデミックに対して迅速に制度作りが進められているでしょう。

全土ロックダウンで身動きの取れない国民にとってベーシックインカムは心の支えになると思います。

イギリスもベーシックインカムの導入に前向きで検討段階に入っているようです。

日本政府は国民から税をしっかり取るのに、必要な時には出し渋るという本性がばれてしまったので、ベーシックインカムも夢のまた夢でしょう。

しかしこれも国民の声が大きくなれば改革することは可能であり、新たな政権を選ぶのもまた国民の力なのです。

やはり安い賃金で猛烈に働くよりも生活保護の方が豊かな生活をおくれるというのは、社会構造として間違っていると思います。

パラダイムシフトは突然に

日本人は御上の支持を忠実に守る従順さが長所であり短所でもあるので、革命が極めて起こりにくい環境です。

新型コロナウイルスが人々の心に火をつけたのなら、まさに新型コロナ革命と言えるでしょう。

スペインの国民は失業者が増えてお金が無くなれば暴動に発展するでしょうし、日本よりも緊張感のある政治をしていると思います。

日本の政治家が支持母体に対して政治を行っているのに対して、スペインは少なくとも国民の声を聞いて動いています。

この差は経済の回復速度や今後の国家の繁栄に如実に現れてくると確信しています。

お金は経済の潤滑油なので一か所に留まっていたり、そもそも金欠を起こすと途端に経済が回らなくなります。

またロックダウンに対するベーシックインカムの相性が良く、生活するために無理して出勤するという行為を根本から防げるので感染拡大の要因を減らせます。

生活補償が無ければどれだけ自粛を呼びかけても生きるための労働を止められないので、外出に歯止めがかかりません。

人の仕事がAIに置き換えられることで人が不要になるので、それがベーシックインカムの推進力となっていましたが、それよりも早くウイルスが強引に世界を改革してしまいました。

20世紀初頭に発生したスペイン風邪も甚大な被害をもたらしましたが、当時はまだウイルスの概念も目新しく、医療レベルも今とは比べ物にならないほど低いものでした。

それにより多くの死者を出しましたが、結果として医療の進歩につながった部分も大きいです。

新型コロナウイルスも人類がまたひとつ上のレベルへ到達するための試練のような気がします。

スペイン風邪の正体はイタリア語でインフルエンザ (インフルエンツァ) 、最初に確認されたのがアメリカで今現在その3カ国で多くの感染者が確認されています。

何かウイルスが猛威を振るいやすい風土的な特徴があるのか、それとも別の理由があるのか、昔からウイルスとの関わりが深い国です。

スペインはパンデミックが終息した後も終了期限を設けず恒久的なベーシックインカムを実施することで、人々が生きる活力を失わないための先手を打ちました。

これを今の段階で打ち出せる判断力とスピード感は学ぶべきところが多いです。

新型コロナウイルスが教えてくれたのはパラダイムシフトはある日突然やってきて、短期間のうちに生き方まで変えてしまうことです。

我が国も世界を先取りするような大胆な政策を打ち出して、パンデミックの危機を乗り越えてほしいものです。

世界

Posted by Coro