アメリカ合衆国国立公園局 創設100周年 国家規模の自然保護はここから始まった

公開日: [ 約3分で読めます ] エコロジー

national-park-service-100th
まだ自然保護という概念が希薄だった時代に、アメリカが国内の雄大な自然を永久に保護していくことを目的に創設されたのがアメリカ合衆国国立公園局(National Park Service, NPS)です。

それまではひたすら天然資源を貪るようにして自然破壊しながら生活圏を広げてきた人類ですが、資源は有限でこのまま自然破壊を続ければ、人類が生存していけなくなる事を危惧して世界で初めて国家規模の自然保護が行われました。

もしも森林を切り倒し土地という土地をすべて開拓してしまったら、自然の治癒力が弱まり大半が砂漠化してしまうのではないでしょうか。

やはり手付かずの自然というものは、人間の経済活動による自然へのダメージを緩和し、安らぎと癒やしを提供してくれるかけがえのないものです。

アメリカ合衆国国立公園局が創設されたのが1916年8月25日なのでちょうど100周年を迎えたばかりです。

当時の担当者たちはもうこの世を去っているでしょうし、その息子や孫世代が自然保護の意志を受け継いで現代に美しい自然が維持されていることはもっと評価されるべきです。

実際には世界初の国立公園であるイエローストーン国立公園が1872年に設立されているので、もっと昔から自然保護の取り組みはされていました。

日本では江戸幕府が滅んで明治になったばかりの頃なので、そんな時代から経済の発展だけでなく自然保護にも力を入れていたというのは驚きです。

今年の6月には100周年に際してオバマ大統領が直々にカリフォルニア州ヨセミテ国立公園やニューメキシコ州カールズバッド洞窟群国立公園を訪問し100周年を祝いました。

この絶景は、iPadやテレビはもちろん、油絵でさえ捉えることができない。ここに来て、直接感じ取るしかないのだ。この公園には、世界最大の一枚岩エル・キャピタンや北米で最も落差のあるヨセミテ滝があり、シカ、ハヤブサ、オオヤマネコが生息し、樹齢2000年のセコイアもみられる。この場所には何か神聖なものがあり、これこそ、この渓谷の岩壁が「大聖堂の壁」と呼ばれたゆえんだ。ヨセミテでは人間だけでなく、何かもっと大きなものとのつながりを感じることができる。

バラク・オバマ | American View

national-park-service-100th-2
国立公園制度100周年を記念して『アメリカ・ワイルド』という映画が制作され、シネマカメラで撮影された映像で改めてアメリカの変化に富んだ自然の姿を見ることができます。

映画『アメリカ・ワイルド』公式サイト

圧倒的な経済力で世界を引っ張ってきたアメリカですが、国立公園制度についても自然保護の道しるべとして、世界各国で国立公園が設立されました。

日本にも30ヶ所を超える国立公園がありますが、日本はもともと間伐や植林が当然のように行われ、稲作など自然と寄り添う生き方をしてきた国なので、首都である東京周辺であっても一部に原生林が残っています。

まさに地域や個人レベルで昔から自然保護の意識が深く根付いていた証です。

一方ヨーロッパでは木という木を切り倒して開拓してきた歴史があるので、原生林もごく一部しか残っておらず、それすらも保護のために伐採が検討されています。

ヨーロッパに残った最後の原生林、保護のため伐採へ|ギズモード・ジャパン

国立公園の中では手付かずの自然というものが息づいていますが、世界的に見ると特に南米・東南アジア・アフリカなどで森林が減少しているという事実もあるので、これをいち早く食い止めなければなりません。

これは当事国だけの問題ではなく世界全体で考えなければならない事なので、時間はかかりますが国立公園制度のように継続した取り組みで未来を変えていくしかありません。

破壊するのは一瞬だけれど再生には膨大な労力と時間がかかるのが自然保護であり、経済活動と並行して取り組まなければならない人類の宿命です。

スポンサーリンク

関連記事

地球少女アルジュナ 時代が10年早すぎた原発・環境問題・自然農などがテーマの問題作アニメ

時代を先取りし過ぎた作品 地球少女アルジュナは2001年1月から3月まで地上波で放送さ

記事を読む

Scrubba(スクラバ) Wash Bag 世界最小で軽量・コンパクトな携帯できる洗濯袋

via Bless This Stuff Scrubba(スクラバ) Wash Bagは旅行先

記事を読む

多摩川水系でガサガサ(タモ網で魚採り)するのは犯罪!? 外来種を放流することの是非

Photo by ajari 在来種を集めたビオトープを作りたい 日本在来の動植物で

記事を読む

シャボン玉石けん 浴用 無添加石けん選びは結局ありふれたものに落ち着いた

湯シャンはいまだに継続中で特に問題なく過ごせていますが、体も極力洗わないようにしています。

記事を読む

525ドルで買えるマイホーム!? ポーランドの建築家がデザインしたコンパクトハウス

via Culture.pl ポーランドの建築家Aleksander Kawiński(ア

記事を読む

魚の養殖と水耕栽培をミックスしたアクアポニックス・グリーンハウス

アクアポニックスとは? 近隣にはビルも建ち並ぶ都市の一角に温室のような建物があります。それはた

記事を読む

マイクロプラスチックは人類最大の負の遺産になるか?

おそらく人類が誕生し滅ぶまでに生み出す最大の負の遺産はマイクロプラスチックになるのではないかと思

記事を読む

日本の家庭に掃除機は必要か? ほうき・モップ・粘着ローラーなどで代替可能

Photo by USAG- Humphreys 日本にいつ掃除機が普及したのか調べてみる

記事を読む

パタゴニア Worn Wear 思い出のモノは使い続けることでストーリーが蓄積されていく

Worn Wearとは直訳すると使い古した服というような意味ですが、パタゴニアの経営理念として古

記事を読む

自作キャンドルヒーターは安い材料で簡単に作れて燃費も良い

暖房器具は自作できる 寒い時期に室温を上げるための暖房器具はいろいろあります。 現代における

記事を読む

スポンサーリンク

コメントを書く

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP ↑