エステル系ポリウレタンとエーテル系ポリウレタンの違い

エステル系ポリウレタンとエーテル系ポリウレタンの違いを比較すると衣類に使用される場合、加水分解への強さ(耐久性)と機械的強度と耐油性が主な違いとなります。
衣料用ポリウレタン弾性繊維には一般的にエーテル系が選ばれますが、これは水や湿気に対する耐久性(耐加水分解性)が高いためです。
エステル系に比べると加水分解しにくいですが、皮脂や油汚れを付着させたまま放置していると劣化する原因となる可能性があります。
また表にはないですがエーテル系は紫外線や高温によって黄変しやすいという欠点もあります。
また綿100%なら高温でしっかりとアイロン掛けできますが、ポリウレタンが混紡されていることによってアイロンを避けるか低温にせざるを得ません。
例え加水分解しなくても機械的強度が落ちれば快適性は落ちるので、長く着続けたい服ならなるべくポリウレタン混紡を避けるほうが無難です。
弱点が多少異なるだけですべてのポリウレタンは製造された段階から劣化が始まるので、素材としての安定性は低いと言えるでしょう。
やはり綿やウールのような天然繊維が長期保存には向いています。ただし着用による摩耗や洗濯によるダメージを受けるので着続けるならそれほど持ちません。
目次
エステル系とエーテル系ポリウレタンの比較
| 特徴 | エステル系ポリウレタン(ポリエステル系) | エーテル系ポリウレタン(ポリエーテル系) |
| 機械的強度(引張・引裂き強さ) | 非常に優れている | エステル系に比べやや劣る |
| 耐加水分解性(水・湿気への強さ) | 低い(加水分解しやすい) | 高い(加水分解しにくい) |
| 耐油性 | 優れている | 劣る |
| 柔軟性・低温特性 | エーテル系より劣る | 優れている(低温でも硬くなりにくい) |
| 衣料用途の適性 | 限定的(加水分解による劣化リスクがある) | 広く使用される(耐久性重視) |
各タイプの主要な特徴
1. エステル系ポリウレタン
- 強度の優位性: 機械的強度(引っ張りや引き裂きに対する強さ)と耐摩耗性に優れています。
- 最大の弱点: 加水分解しやすいこと。これは、水や湿気、熱によってエステル結合が切断され、素材が劣化(ベタつき、ひび割れ)する現象です。このため、頻繁に洗濯したり、高温多湿な環境で使われたりする衣料用途には不向きな場合があります。
- 他の用途: 主に靴底や工業用部品、接着剤など、高い強度や耐油性が求められる分野で使われます。
2. エーテル系ポリウレタン
- 耐久性の優位性: 耐加水分解性が高く、湿気や水に強いため、加水分解による劣化が起こりにくいです。衣料用として高い耐久性が求められる場合に適しています。
- 柔軟性: 柔軟性と低温特性に優れ、寒い環境でも硬くなりにくく、安定した伸縮性を保ちます。
- 衣料用途: 伸縮性(ストレッチ性)が求められる衣料用弾性繊維(スパンデックス/ライクラ)として広く採用されており、水着、インナー、スポーツウェアなどに使われます。










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