2000年代の古着がヴィンテージ扱いになる時代

およそ20年でヴィンテージ扱い
令和に年号が変わってからそれなりに月日が経ちましたが、20年前と言えばまだ平成の真っ只中でした。
その時代に現行品として販売されていた服が20年も経つとヴィンテージ扱いになるようです。
きちんと定義されているわけではありませんが、おおよそ20年でヴィンテージになり、100年だとアンティークと呼ばれるようになります。
2000年代に生まれた子供たちがもう成人しているので、そう考えると時代の流れを感じますがヴィンテージという響きにはまだしっくりきません。
リーバイスが自社の工場でUSA製のジーンズ(501など)の生産を終了したのが2003年です。
2002年にサンフランシスコのバレンシア工場を閉鎖し、2003年末にはテキサス州サンアントニオに残っていた最後の自社工場も閉鎖されました。
これ以降リーバイスのレギュラーラインのジーンズはアメリカ国内での自社生産が基本的に終了し、他国での生産や外部の協力工場での生産に切り替わりました。
最近まで格安で手に入ったレギュラージーンズが今後値上がりしていくのは確実です。
さらにY2Kファッションの流行も相まって古着の値段が上がりまくっています。
流行も20周期と言われているので当時を知らない世代が大きくなって新鮮さを感じるのが丁度そのくらいの期間なのでしょう。
ポリウレタンとコストカットによって消滅する古着
以前に書いたポリウレタンを含んだ衣類が古着として残していけるのかについては、2000年代以降の古着でより顕著化してくると思われます。
1990年代にもポリウレタン素材は使われていましたが、せいぜい女性向けのストレッチジーンズやスキニーパンツ程度でした。
しかし現在ではあらゆる衣類の快適性を高めるためにポリウレタン素材が使われているので心配です。
もしかすると今後は古着という概念自体がかなり危うくなる可能性があり、ポリウレタンまみれになる前の時代の衣類を手に入れる最後のチャンスなのかもしれません。
例え有名ブランドであってもコストカットのために生地や縫製の品質が落ちている場合が多く、短期間で使い捨てるサイクルはまるでその影響を覆い隠すかのようです。
あと数年もすると2010年代の衣類がヴィンテージになってくるので、そうなった時に価値がどれだけつくのか想像できません。
USA製を筆頭に生産国にこだわるような古着は2000年代がギリギリの状況なので、古着市場は徐々に下火になっていくのかなと思います。
2000年代後半からはファストファッションが幅を利かせ、その後は外資系が閉店続々&撤退ラッシュでユニクロとGUの独壇場。
かなり絶望的ですが残りの人生は手持ちの古着をなるべく長持ちさせながら、最終世代の古着を物色しつつ平穏に過ごせればと思います。












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