Climber: Sky is the Limit リアルをとことん追求した冬山登山サバイバルシミュレーションゲーム

アウトドアを題材にしたゲームとしては釣りやハンティングなどが主流で、スキーやスノーボードといったウインタースポーツもこのジャンルに入るかと思います。
大自然の中でサバイバルするゲームも一応アウトドアに入るかと思いますが、銃で撃ち合ったりファンタジー要素の強い作品が多いです。
しかしアウトドアの王道である登山を題材としたゲームは意外と数が少なく、定番シリーズのようなタイトルがありません。
山だらけの日本において登山というジャンルにはなじみがあり一定の需要が見込め、また近年のアウトドアブームでより一層人気が高まっているはずです。

なぜ登山ゲームが少ないのか考えてみると、やはり登山をゲームに落とし込む段階であまりにも地味で難解だと言うことです。
釣りなら魚という成果を短時間で得ることができますし、ウインタースポーツなら滑ること自体が刺激的なのでゲームとして成立させやすいです。
登山だと山頂を目指して何時間もひたすら登っていく過程をゲームとして成立させつつ、満足のいくプレイ体験を与えなければいけません。
釣りをしに海や川へ出かけたりキャンプ場やスキー場へ行くことは簡単にできますが、ガチの冬山登山をする人は限定されます。
ましてや海外のエベレスト級ともなると資金力がなければ入山すらできないので、一般人には資金と体力と時間の面でかなりハードルが高いです。
本来はそうした用意に体験できないことを仮想体験できるのがゲームの醍醐味ですが、これまではなかなか具現化できずにいました。

現状このジャンルにおいて不動の地位にあるのが1998年にPS1から発売された『蒼天の白き神の座 GREAT PEAK』です。
たださすがに20年以上前の作品なのでゲーム画面の古臭さは拭えず、3Dによるリアル志向な登山ゲームを渇望してる人は少なくないでしょう。
蒼天~はテキスト主体なのでそれを許容できれば今でも十分に楽しめますが、隊員を指揮する立場なので自分が実際に登っているような没入感は乏しいです。
そして2021年に満を持して発売されるのがポーランドのA2 Softworksというゲーム会社が開発した『Climber: Sky is the Limit』です。
冬山登山をテーマにしたサバイバルシミュレーションゲームということで、ルート選定から天候の急変や予期せぬアクシデントへの備え、装備や荷物の管理など、まさに長年待ち望んできた理想の登山シミュレーターです。

冬山登山だと単調になりがちな道中も常に死と隣り合わせな状態で、シビアな状況判断が求められるためやりごたえはありそうです。
気を抜くとすぐに滑落したり凍死する死にゲーなのか、ルートによってある程度難易度が変わるのかわかりませんが、何度も繰り返し登山することで登頂率は上がるはずです。
Climber: Sky is the LimitはPCだけでなく、PlayStation 4, Xbox One, Nintendo Switchほか次世代機からも販売予定で、日本語インターフェースと日本語字幕にも対応しているので遊びやすいと思います。
山好きだけど冬山登山は命の危険があるので避けている人から老人や足の不自由な人まで、自宅にいながら本格的な冬山登山体験ができるのは素晴らしいことです。
需要はあるが具現化しにくいジャンルにおいて、久しぶりに挑戦的なタイトルが現れたので大いに期待しましょう。








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