無濾過・CO2無添加・無肥料で小型水草水槽を長期維持する Foo the Flowerhorn

アクアリウムを少しでもかじった人が思い描く水草水槽は、液化炭酸ガスボンベで二酸化炭素を強制添加し、水に溶けた二酸化炭素を逃さないために外部式フィルターを回して、栄養もたっぷりと与えるイメージです。

しかしFoo the FlowerhornというYouTubeチャンネルではそれらに一切頼らず小型水草水槽を長期維持しています。

再生回数の最も多い動画は3,000万回を優に超えており、ただ水槽を撮影しただけの動画としては圧倒的な数字です。

一見すると地味な内容でも潜在的な需要とタイミングが合致するとこのような爆発が時たま起きます。

立ち上げの際に培養土や腐葉土のようなものを水槽の底へ敷き、その上から砂利を重ねているので、水質は水草の育成に適した弱酸性に保たれていると思います。

腐葉土に若干の栄養分が含まれていたとしても数年間維持すればさすがに枯渇しているでしょう。

その後は水槽内で育った水草の枯れ葉や生体の排泄物や死骸などが栄養に変わり、水槽内で循環して生態系が保たれています。

水草や生体を闇雲に入れてもこのバランスを維持することは困難で、例えばこの均衡の取れた環境の中に金魚を入れると瞬く間に水草は食べられ、膨大な糞によって水質が悪化しすぐに崩壊するでしょう。

水換えは行われているので頻繁に水換えすれば金魚は死なないでしょうが、無換水となればさらにシビアな環境になります。

Foo the Flowerhornでは水換えによってある程度水質をコントロールしているので、そこまで難易度は高くありませんがそれでも長期維持された水槽は素晴らしいです。

濾過・餌・肥料すべてに関わるのが水草であり、調子の良い水槽は水草が元気よく生い茂っている場合が多いです。

水草の種類もマツモ・ナヤス・パールグラス・ロタラ・ヘアーグラスといった容易に育ちなおかつ成長速度の早い種類が植えられています。

浮き草は水中から直接栄養を吸収して、適度に日陰を作ることで生体が落ち着いて過ごせる空間を作り出しています。

伸びすぎた水草はトリミングされて水槽から排除されるので、これも富栄養化を抑える要因となっています。

生体はまずこの水槽の主的な存在であるピグミーグラミーですが、エラ呼吸の他にラビリンス器官という空気呼吸できる補助呼吸器官を持っており、止水でも酸欠になりにくいのでフィルターによる水流のない環境に適した魚です。

見た目も可愛らしく小型魚なので水を汚しにくいという利点があります。

大人しく臆病なので水草の陰に隠れて姿を表さず鑑賞目的にはあまり向きませんが、小型魚を入れることで水槽内が一気に華やぎます。

小型のエビは水草の枯れ葉や生体の死骸などの有機物を食べて素早く分解してくれる分解者であり、排泄物はもっと小さなバクテリアの餌となります。

ミナミヌマエビなど大卵型のエビは水槽内で繁殖するので、世代交代を繰り返しながら長きに渡り分解者としての役割を果たします。

一般的なアクアリウムでは邪魔者扱いされるカワコザラガイやヒラマキガイも弱酸性の安定した水質では適度な数に抑えられ、エビと共に分解者として共存しています。

他にもフィルターによる吸い込みや水流がないことで、様々な微生物が繁殖し水質の安定に貢献しているであろうと思われます。

無濾過という表現はあまり適切ではなく水槽全体がろ過装置のような感じで、だからこそ長期維持できているのでしょう。

最新鋭の機器を使って短期間のうちに水草をもりもり成長させるのも楽しいですが、最低限の道具でゆっくりと環境の変化を楽しむのも趣があります。

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