ベジシャワーは怪しいアルカリイオン水?野菜・果物洗いなら食器洗い洗剤で十分!
目次
ベジシャワーって何?
先日すっきり洗菜ベジシャワーという商品を某ブロガーが紹介したことで炎上したそうです。
野菜や果物についた農薬がサッと落ちるという優れものらしく、どんな成分が含まれているのか調べてみました。
その結果99.9%純水のアルカリイオン水と0.1%の炭酸カリウムであることが判明しました。
これが2本セットで通常価格3,800円 (税抜)、Amazonでおそらく1本4,000円以上で売られています。
1本に何ミリリットル入っているのか表記がないのでわかりませんが、Amazonの発送重要は998gでした。
これを高いと感じるか安いと感じるかはその人次第で実際に売れているので需要はあるのでしょう。
ベジシャワーはアフィリエイトのASPで1件成約すると4,000円ほどの成果報酬が支払われる高額案件なので、アフィリエイターたちがこぞって宣伝しています。
それ自体は何も批判される要素はないのですが、ミニトマトへの農薬使用に関する事実無根な表現が炎上のきっかけとなったようです。
農薬の散布は回数ではなく成分でカウントするので1成分ずつ49回散布されたわけではないでしょう。
中身は強アルカリ水?
ベジシャワーに含まれる炭酸カリウムという成分によりpH12という強いアルカリ性に傾いています。
野菜や果物に付着した農薬などの有害物質を洗浄するそうです。
石けんも弱アルカリ性で皮膚の表面をわずかに溶かし汚れを落とす作用がありますが、ベジシャワーの強アルカリ性はそれ以上の威力があります。
トマトを洗うと水が黄色く色づきいかにも農薬が落ちたような表現をされていますが、それはトマトの色素であり農薬ではなさそうです。
アクアリウムをやっていると炭酸カリウムはわりとなじみのある成分でカリ肥料に使われています。
液体肥料を水槽に少量添加するだけでも水質がアルカリ性に傾くので使う時には注意が必要です。
炭酸カリウムは1kg数百円ほどで売っているので、それをベジシャワーと同じ比率で溶かせばベジシャワーらしき液体を自作することができます。
わざわざ作る手間や効果を考えるとあまりメリットがないので素直に液肥として使いましょう(笑)
それこそ強アルカリ性に傾けるくらいなら重曹の方がマイルドな弱アルカリ性 (pH8.5前後)で安全に使えて洗浄力も高いです。
農薬の他に除菌や放射性物質の除去も見込めるそうですが真意は定かではありません。
もし本当なら福島原発にアルカリイオン水をぶちまけば除染できるのではないでしょうか。
食器用洗剤で野菜や果物が洗える
戦後から高度経済成長にかけてはまだ健康意識が低く、効率最優先でたっぷり農薬の利いた野菜や果物が市場に流れていました。
それを洗わずに食べれば中毒で具合が悪くなるのは当然なので、洗剤で丸洗いしてから食べるのが当たり前の時代でした。
昔ながらの食器用洗剤の用途には食器や調理用具を差し置いて野菜・果物と記載されています。
知人がレタスを食器用洗剤で洗ってるのを見て「うわ~ドン引きだわ~今後の付き合い考えるわ~」とか思ったんですが、帰ってきて自分ちのファミリーフレッシュの注意書きを見てめちゃくちゃ衝撃を受けてる。 pic.twitter.com/Eb4PEQpAzS
— 深爪@著書「深爪式」「深爪流」好評発売中 (@fukazume_taro) 2016年11月6日
今でも外食やコンビニの野菜は洗剤で洗われている場合が多いので、違和感があるのは一般消費者ならではかもしれません。
しかし市場を通さない知り合いやご近所からのいただき物にはどんな農薬が散布されているかわからないので不安なら洗った方が良いでしょう。
危険な農薬使用が減り水洗いだけで食べられる時代になっても記載するのは、食器だけでなく食べ物も洗えるほど安全だというメーカーの誇りを感じます。
今でも野菜洗いを強調した洗剤が存在する
ピジョン 哺乳びん野菜洗いという洗剤は商品名に堂々と"野菜洗い“と書いてあります。
大人が市販されている野菜の農薬で健康被害を起こすことはほぼ無くなりましたが、体の小さい赤ちゃんはそれだけ農薬の影響を受けやすいので心配な親御さんには一定の需要があるのでしょう。
哺乳ビンの洗浄にも使えるので成分には相当気を使っているはずです。
800ml入りで定価1,000円弱なのでベジシャワーと比べるとかなり安く手に入ります。
もちろん中身は水ではなく界面活性剤などが入ったまさしく洗剤です。
これに限らず一般的な食器洗い洗剤であればまず問題は起きないとは思いますが、食品に使われている成分だけで作られている安心感があります。
まとめ
ベジシャワーは原料を考えるとほぼ水なのでとてつもない原価率の商品であることはたしかです。
それ故にアフィリエイト報酬も高額に設定でき、優れた商品として情報が広がっていきます。
世の中にあふれる怪しいとされる商品は、販売者が本来価値のないものへ価値付けをすることで生まれます。
農薬の落ちる魔法の水として消費者に売り込みを行ってきましたが、昔から野菜は洗剤で洗われてきたという経緯もあり、特別な商品にはなれそうにありません。
検索エンジンで調べると大半が絶賛する記事ですが、もし記事内に公式サイトへ誘導するリンクがあれば察してあげてください (´・ω・`)
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