生卵を常温で簡単に長期保存する方法 塩・ふすま・ニス・油・灰・水酸化カルシウムなど身近な材料でOK
ビタミンCと食物繊維以外の栄養成分をすべて含み、ほぼ完全栄養食品と呼ばれている卵ですが、常温保存で2週間程度は腐らずに食べられます。
栄養バランスに優れた食品なので日々の食生活に積極的に取り入れたいですが、ちょっとした工夫をするだけで半年~1年ほど長期保存することができます。
冷凍したりゆで卵にして瓶詰めしても長期保存できますが、常温で簡単にできる方法としては生卵を殻ごと保存する方法が優れています。
塩やふすまや灰といった細菌を寄せ付けない材料に生卵を埋めることで腐敗を遅らせたり、ニスや油で殻の表面をコーティングする方法が昔から行われてきました。
その中でも比較的新しい水酸化カルシウムを水に溶かして卵を漬け込む方法は、ある実験では8ヶ月保存して成功率100%という高い成功率を誇ります。
水酸化カルシウムは強アルカリ性ですが、こんにゃくを固めるための凝固剤として使われていたりと健康に害はない物質です。
失敗すると緑色に変色したり腐敗臭がするので味見しなくても食べられないことがわかります。
保存食としては瓶詰めだと30分くらい煮沸消毒する必要があり、大量の瓶詰めを作ろうとするとそれだけ手間と時間がかかります。
それに比べて生卵の状態で保存すれば一度に大量の卵を保存しておけるので効率的です。
欠点としては衝撃で殻が割れてしまうとそこから腐りやすく、同じ容器の卵が全滅する可能性があるので注意が必要です。
卵を埋めて保存する方法は材料自体が緩衝材になってくれるので卵が割れにくいメリットがあります。
コーティング式も卵パックにそのまま戻せば衝撃を吸収してくれます。
非常食ではどうしても炭水化物ばかりに偏りがちになり、タンパク質やビタミン・ミネラルが不足しやすいので、卵があればかなり食生活が豊かになります。
瓶詰めや大きな容器で保存すると重いのであくまで在宅避難の備蓄として考えましょう。
1年以上の長期保存となると生卵ではなくうずら卵の缶詰や乾燥全卵を購入して備蓄することになるでしょう。
それでも美味しさとしてはそのままの鶏卵に敵わないので、長期保存仕様にした生卵をローリングストックするのが一番です。
新鮮さでいえば食べたい時に都度スーパーへ買い出しへ行けば良いのですが、世界情勢や2024年問題などを加味すると生鮮食品がこれまで通り流通されるかわかりません。
1パック10個入り300円の卵をひとり1年間で300個食べるとして9,000円。
例えば水酸化カルシウム式で成功率100%を達成すると、それだけで1年間は確実に卵が食べられる状態を作れます。
卵が安く売られている時に多めに買って備蓄しておけば卵が値上がりしても気持ちに余裕が生まれます。
2024年以降は生鮮食品の希少性が高まり、当たり前だったものが手に入らなくなる時代になると素人目にも予想できます。
政府は倉庫の脱炭素化やEVトラックの導入など絵空事ばかりで、直近で何かしらの打開策を講じる気配がないのでより深刻度が高いです。
先行きの見えない中で自らの食料を確保する手段としてはやはり備蓄が基本になるかと思います。
私たちの食生活に欠かせない卵の備蓄が個人でも十分に可能だという知識を持っておいて損はありません。
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