手動式洗濯機はプラスチックペール缶とトイレのスッポン (ラバーカップ) を組み合わせれば自作できる
現代人の生活必需品といえば洗濯機は外せません。
手洗いだと時間がかかるうえ脱水機能もないので乾燥するのに時間がかかります。
洗濯機はモーター駆動なので電気がなければ動きませんが、もし停電してしまったら洗濯すらままならない状態になります。
昭和の時代までさかのぼると一家の洗濯物をお母さんたちが洗濯板とタライで時間をかけて選択していました。
洗濯板でも押し洗いや揉み洗いに比べて早く汚れを落とすことができますが、それでも大量の洗濯物を洗うには時間がかかります。
もし電気を使わない洗濯板以上・洗濯機未満な道具があれば電気がない場所でもそれなりに洗濯が快適になります。
該当するのは手動式洗濯機と呼ばれる道具で、市販にもサラダスピナーを大きくしたようなものから、ドラム式のような形状までいくつか存在します。
しかしその多くは下着を数枚洗える程度の少ない容量の商品が多く、メインの洗濯機として使うには微妙なサイズ感です。
大型になるとあまり需要がないのか販売終了になった商品が目立ちます。
手動洗濯機はモーターや電子部品など複雑な部品がないので、自作してもそれなりに使える道具に仕上がります。
海外ではプラスチックペール缶とトイレのスッポン (ラバーカップ) を組み合わせて手動式洗濯機を自作している人が多いようです。
材料費が安くて加工しやすいので、基本的に穴を開ける道具さえあれば誰でも作ることができます。
ペール缶は洗濯槽と水を溜めておく容器で最低2つ、それと濯ぎ用にもう一つあれば作業が楽になります。
洗濯槽とトイレのスッポンにそれぞれ穴を開け、フタにもスッポンを差し込む穴を開ければ完成です。
一般的なペール缶のサイズが18Lから20Lなので、一度におよそ一人分の洗濯物を洗うことができます。
縦型洗濯機の水流の遠心力で洗う方式とドラム式洗濯機のたたき洗いどちらにも当てはまらないので、そのまま従来の洗濯機の容量に当てはめることはできません。
ただスッポンで泡立てながら洗濯水をかき回すので、それなりに洗浄力は高いのではないでしょうか。
排水は洗濯槽を取り出せば穴から勝手に水が流れていきます。
すすぐ時は洗濯水の入ったペール缶の水を入れ替えるか、もう一つのペール缶に水を入れて洗濯槽を漬けます。
この手動洗濯機は脱水のことまで考えられており、ペール缶を木の枝など高い場所にロープで吊り下げて回転させることで脱水します。
ペール缶の取っ手を持ち左右にひねることでも簡易脱水できるので、一枚一枚きちんと絞らなくても遠心力を利用してある程度脱水することができます。
洗濯機の脱水機能も遠心力を利用しているので理にかなっていると言えます。
片手で持ち歩けるほどの大きさと軽さ。ほとんど洗濯槽のみの無駄のないフォルム。
洗濯機が使えなくなる状況はまれですが、自作の手動式洗濯機があれば確実に洗濯効率が上がるでしょう。
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