第3次オイルショックは起こるのか?中東情勢の悪化で石油が輸入停止になれば日本経済が麻痺する
ロシアによるウクライナ侵攻が冷めやらない中、今度は中東のイスラエルのシオニスト政権とパレスチナの武装組織ハマスとの間で戦争状態に突入。
イスラエルのバックにはアメリカを中心とした西側諸国、ハマスのバックにはイランなどのイスラム諸国が睨みを効かせています。
同じアジアとはいえ遠く離れた日本ではまだあまり危機感が感じられません。
しかし約半世紀前の日本で起きたオイルショックの原因はまさにイスラエルとアラブ諸国の間で発生した第四次中東戦争であることを忘れてはいけません。
日本は現代文明の血液といえる石油のほとんどを中東から輸入しているため、中東情勢が不安定になれば即オイルショックの引き金となります。
中東に依存しすぎないようロシアからの石油ルートも開拓していましたが、先にロシアとの関係が悪化してしまったのでロシア経由での輸入が期待できません。
第1次オイルショックと第2次オイルショックは1970年代に立て続けに起きたので、それから半世紀以上も深刻な石油不足には陥っていません。
その間にバブル崩壊やリーマンショックなどを経験しましたが、湯水の如く湧き出てくる石油を何も考えず使っていた日本人にとって、当たり前の日常は簡単に破壊されることを思い知らされる出来事でした。
オイルショックの歴史から学べることとしてはガソリンや灯油などの燃料が不足するのはもちろん、石油を原料とするプラスチックや化学製品なども不足しました。
生活必需品も物価上昇の影響を受け、トイレットペーパーや洗剤などが品切れとなります。
当時の新聞でトイレットペーパーの値上がりを煽ったことで買いだめする人が押し寄せてより供給が追いつかなくなりました。
現代ではウォシュレットが普及していたり、紙で拭かなくても死にはしないので消費者は冷静な判断が必要です。
交通機関や発電所の燃料も石油なので、交通インフラや電力供給にも深刻な影響を与えます。
2度のオイルショックを経て日本の原油輸入量のうち中東産油国の割合は一時約60%にまで減少しましたが、時代が変われば当時の教訓もどこへやらで今では昔よりも依存度が高まっています。
ガソリンはそもそも備蓄に適しておらず、トイレットペーパーは備蓄品のなかで特にかさばるので、オイルショック対策するにも一般家庭では限度があります。
自動車のガソリンをなるべく満タンにキープしたり、常識範囲のトイレットペーパーの備蓄を基本として最悪自動車を使えない状態やトイレットペーパーのない生活をシミュレーションしておきましょう。
そもそもホルムズ海峡が封鎖されるということはイランが参戦するので、第三次世界大戦に突入しオイルショックどころの騒ぎではなくなる可能性が高いです。
これまで世界情勢を見る限り少しずつ状況が悪化していることは明白でしたが、ここまで急展開するとは思っても見ませんでした。
東日本大震災やパンデミック時の人々の動向を見るとトイレットペーパー買い占め騒動から何も変わってないことを痛感します。
我々ができる最善策は中東情勢を注視しつつ備蓄をして来るべき日に備えてどっしりと構えて待つことです。
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