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モーリアンヒートパックは少量の水を入れるだけで化学反応による蒸気が発生し加熱調理できる発熱剤

モーリアンヒートパックは火を使わず少量の水を入れるだけで発熱し加熱調理ができる発熱剤で、国内だけでなく世界中の軍隊でも使用されています。

モーリアンヒートパックが発熱する仕組みとしてはまず水と酸化カルシウムから水酸化カルシウムを生成し、さらにアルミニウムと水酸化カルシウムを反応させることで安定した熱を発生させます。

火や電気のない場所でも温かい食事や飲み物を得られるので、防災グッズとしても人気があります。

加熱袋と発熱剤をセットで使用しますが非常に軽量で持ち運びやすいので、登山など極力荷物を減らしたい場所へ行く際にもバーナーや燃料より遥かに軽く収まります。

モーリアンヒートパックは長期間保管しても劣化が少なく、多少期限を過ぎても普通に使えることから緊急時の熱源として備えてあると安心です。

化学反応時に発火しやすい水素ガスが発生しますが、それ以外に有害な物質が出ず、使い捨てのカイロと同じように一般ゴミとして処分できるので扱いやすいです。

蒸気で温めるので加熱袋に入るサイズなら大抵のものを温められます。

缶詰やレトルト食品などそのままでも食べられなくはないが、加熱することでより美味しくいただけるものを非常に用意できるだけで、かなりストレスが軽減されます。

缶飲料やアルミ缶に入れた水も沸騰まではいかないものの熱湯を作れるので、食事以外にもいろいろな利用価値がありそうです。

ポケットストーブなどに比べると発熱剤が少し高いですが、頻繁に使うものでもないのでそれほど気にしなくても良さそうです。

加熱袋1枚に対して発熱剤5回分セットなどが売られているので、ある程度加熱袋の耐久性はありそうですが、基本的には数回で使い捨てる感じでしょう。

推奨使用回数は1袋につき3回となっていますが、5回分が平気で売られていたりそれに伴う事故も聞かないので多少オーバーしても大丈夫だと思います。

十分な火力を用意しても現代の日本では火気厳禁な場所が多いので、意外と活躍する場所がなかったりします。

モーリアンヒートパックの加熱袋はLサイズとMサイズがありますが、大は小を兼ねるのと価格差がそれほどないのでLサイズの方を選んだ方が確実です。

せっかく温かい食事や飲み物にありつけても開封時に蒸気で火傷しては元も子もないので、手を保護する軍手のようなものもいっしょに用意しておくとより安全です。

いつ何時大きな災害や事故に見舞われるかわからないので、加熱調理できる手段はなるべく多いに越したことはありません。

こうしたシンプルなグッズほど窮地の場面で頼りになります。

災害時の食品加熱「モーリアンヒートパック」で火も電気も使わない調理|防災グッズを学ぶ[そなえるTV・高荷智也]