何もできない公園が増加 遊具が規制され子供の遊び場が奪われる
私が子供だった頃の遊び場といえば近所の公園が思い浮かびますが、最近ではジャングルジムやブランコといった子供向けの遊具が撤去され、簡素な空き地のような公園が増えました。
遊具による怪我や死亡事故が度々起こっているのも事実なので、安全面から遊具を無くそうという風潮も理解できます。
しかし変化はそれだけではなく少子高齢化に伴って、お年寄りの声が大きくなり公園の近隣住民や訪問するお年寄りからの苦情が目立つようになりました。
そうした一部のクレーマーの意見を尊重すると大声を出してはいけなかったり、ボール遊びを禁止する公園が増えていくわけですが、それに比例して子供たちの遊び場が奪われることになります。
子供向けの遊具が減少する一方でお年寄り向けの健康遊具を設置する公園は増えており、公園の主役が子供からお年寄りへシフトしていることがわかります。
健康遊具は子供にとって必ずしも安全な設計にはなっていないので、子供の利用が制限されることもあり、ますますお年寄りのための公園という印象が強まります。
親は外で遊べというが公園では自由が奪われているので、公園のベンチに座って家から持ってきた携帯ゲーム機で遊ぶのがお年寄りに迷惑をかけない遊び方だと言えます。
外の空気を吸いながら友達とワイワイ携帯ゲーム機で遊ぶのも楽しいですが、大人のいない場所で自由に駆け回ったり、ボール遊びをするのもまた違った楽しさがあります。
治安の問題で子供だけで屋外で遊ばせるのは不安だという親が増えているのも公園で遊ぶ子供を見かけなくなった理由でしょう。
海外だと子供を孤立させるだけで違法な国もあるので、日本はまだ治安が保たれている方ですが、今後移民の数が増えるとどうなるかわかりません。
私が育った地域は田舎の方なので山奥に枝やダンボールで秘密基地を作り、大人に干渉されない独自の空間を築き上げていました。
そうした経験を今の世の中ではなかなかさせてもらえないので、窮屈に感じている子供も少なからずいるはずです。
学校もある意味閉鎖的な空間ではありますが、校則だったり大人が管理しているので子供にとって自由とは言えません。
子供だけの遊び場は子供から大人になる過程で必要になる自立心を育む場所ではないかと思います。
学校と自宅以外で居心地の良い空間というのは双方で問題がある場合に大切な心の拠り所になることもあります。
貧困家庭や孤食をケアするため子ども食堂が全国で増えて続けていたりと子供の居場所が求められています。
老若男女問わずみんなが集まる憩いの場を作るのが理想ですが、日本の公園は一部の批判によって禁止事項が増えていき、それがエスカレートして何もできない公園が生まれやすいです。
少子高齢化に対応することも大切ですが、立場の弱い子供たちの自由まで奪ってしまうのは排他的なのでバランス感覚が重要です。
大小様々な公園がいたるところにあれど、しっかりと管理され機能している公園はとても少ないのが現状です。
公園に関する問題を俯瞰的に見ると都市設計から見直すべきことが多く、社会が大きく変化するなかで公園のあり方を改めて考える時期に入っています。
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