お金に縛られる生活を捨てた男 Mark Boyle(マーク・ボイル)

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金銭でまわる社会生活に疑問を抱き、自由経済運動の一環としてお金に頼らないで生活することを実践しているMark Boyleという活動家がいます。
彼はもとはサラリーマンで営業成績もよく、高収入の安定した仕事に就く優れたエリートでした。2008年から今までの地位を捨て去り、徹底した自給自足に切り替え無銭生活をしています。
暮らしは意外に快適
農場の片隅に中古のキャンピングカーを置き、自由気ままに生活しています。
電気は屋根に取りつけた太陽電池の発電である程度まかなっており、キャンピングカーなので生活に必要な設備は一通りそろっています。
今までの暮らしより時間や手間がかかることが増え、恋人と愛想を尽かされて別れたことを除けば快適に暮らしているようです。
便利な家電や設備がないことで自分で何とかするためのスキルが身につき、成長した分だけ自由が手に入り豊かさを実感できるといいます。
食生活
ベジタリアンなので肉や魚を入手する必要がなく、自分で育てた野菜や農家から売れ残った食材をゆずってもらうなどして食べ物を調達しています。
あとは週に3日ほど農家の手伝いをして給料の代わりに野菜を分けてもらっているそうです。
これからのライフスタイル
服を洗いたければ川へ洗濯に、腹が減れば畑の野菜を食べたり、山や森から木の実や野草をちょうだいする。
なんだか桃太郎のおじいさんとおばあさんテイストな感じですが、大昔の日本の農村のような自然と寄りそう暮らし方に近いものがあります。
彼なら貨幣経済が崩壊しても何とか食っていけそうです。
こうした実験的な活動が反響を呼び、世界中から取材が殺到しています。
いわゆる節約生活をして質素に暮らそうという単純なものではなく、自然と共存するという生物としての原点に立ち返り、資源を消費するばかりの現代社会を見直すことがテーマです。
彼の素晴らしいところは貨幣経済を批判するわけでもなく、他人に自分のライフスタイルを押しつけるわけでもなく、ただひとり淡々と生活を続ける姿をみせて社会に訴えかけていることです。
シェア(分かち合い)をベースとした新たな社会のあり方を考えるきっかけとして彼は今後も活動を続けていくでしょう。

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ぼくはお金を使わずに生きることにした
マーク ボイル (著), 吉田 奈緒子 (翻訳)








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