K2 最高峰エディション 1人から遊べる登山をテーマにしたシビアな本格派ボードゲーム
スマホが普及して依頼ソシャゲーを遊ぶ人はあちこちで見かけますが、それとは正反対の位置にあるのがアナログなボードゲームです。
小さな画面を見ながらボタンをポチポチする手軽さとは違い、実際に駒やカードの感触を手に感じながらプレイするボードゲームはこの先も無くならないでしょう。
デジタルな登山ゲームが珍しいようにボードゲームにおいても登山をテーマにした作品は少ないです。
K2 最高峰エディションはK2 基本セットに『ブロードピーク』と『ローツェ』という2つの拡張セット、さらに追加タイル『雪崩』を含む豪華版です。
まずアートワークからして硬派な印象で、ゲーム性も非常にシビアなのでやりごたえ抜群です。
K2無印は入手困難でしたが2020年12月に突如発売され、今のところは一番入手しやすい商品です。
それでもマイナーなジャンルなので生産数が少ないからかAmazonではすでに売り切れ状態になっています。
こんなご時世なので面と向かって複数人でボードゲームをする機会があまり無いかもしれませんが、K2の特徴として1人でも遊ぶことができます。
1人につき2つの登山隊を操作し天候の変化やルートに気を配りながら高地順応させて登頂を目指します。
夏山と冬山で難易度がガラッと変わり、さらに拡張セットによって戦略性が増すので繰り返し遊びたくなるポテンシャルを秘めています。
プレイ時間は約60分ほどと長すぎず短すぎず丁度よいボリュームで、有名ボードゲームのカタンと同じくらいです。
プレイ人数2人以上のボードゲームはどうしても遊ぶ機会が限られてしまいますが、ソロプレイ可能なK2は1人で練習しながら登ったり、空き時間に暇つぶしでサクッと遊べるので良いです。
登山は登って終わりではなく下山して帰るまでが登山という鉄則が見事に再現されていて、天候に恵まれ最高の状態で山頂を踏んでも、下山時にあっけなく遭難死することも起こり得ます。
このようなシビアな環境変化をゲームに落とし込み、なおかつ厳しさの中で楽しめるようなバランスに仕上げるのは大変だったと思います。
K2というエベレストよりは標高が低いものの難易度は格段に高い名峰が舞台となっていますが、K2冬季登頂という前人未到の偉業が達成されたのも2021年に入ってからです。
ボードゲームとは言え冬山登山の厳しさを肌で感じられる作品なので、もっと知名度が上がり生産数が増えてほしいです。
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