ペットボトル容器でミツバチを飼育する非接触養蜂 軽量で自由に積み重ねて結合できる巣箱

養蜂といえば木製の大きな巣箱にミツバチを誘引して巣作りさせるイメージですが、ペットボトル容器を利用した機能的な巣箱で非接触養蜂を行うアイデアが公開されています。
ゴミとして廃棄されたペットボトル容器で巣箱を作成すれば、ほとんどお金をかけることなく巣箱を作ることできます。
また透明の容器はなかで生活しているミツバチの様子を確認しやすく、薄くて柔らかいので刃物で簡単に切断して蜂蜜や蜜蝋を取り出すことができます。

作者がペットボトル容器の巣箱を思いついたのはタンザニアを訪れた際に現地で丸太の巣箱が木にぶら下がっているのを見て、現代の養蜂スタイルとはかけ離れた方法に衝撃を受けたからです。
一年中暖かい熱帯のミツバチが小さな巣箱でも平気で過ごしているので、もっと大きなペットボトル容器ならさらに快適になるはずだと確信しました。
人工の容器でミツバチを飼育する方法は30万年以上前の人類も行っていましたが、ペットボトル容器は木材よりも軽量で簡単に積み重ねて結合することができます。

野生のミツバチが自然に作り上げたコロニーは女王蜂も寿命と共に崩壊しますが、養蜂家によって管理された巣箱は空き巣を追加することで分蜂し新たな女王蜂がコロニーを形成します。
スズメバチが侵入できない構造にしたり、ダニが湧きにくい環境を整えることでミツバチも安心して巣作りできるので、人とミツバチでWin-Winな関係を築けています。
ペットボトル容器による養蜂では人とミツバチの接触を極力抑えることができ、外部とつながってさえいれば室内でミツバチを飼育することも可能です。
作者は窓際に設置した巣箱を部屋の中から眺めながら過ごしているほどミツバチに愛着が湧いています。
ミツバチが部屋の中へ侵入することもなく、外気の影響を受けにくい安定した環境ですくすくと育っています。

日本で実践する場合には湿度が高いのと木製の巣箱と違って内部が蒸れやすいので飼育が成功するかはわかりません。
タンザニアの丸太の巣箱とは違い年間の気温変化が激しい地域で養蜂する場合には、巣箱が外気の影響をもろに受けるので断熱材や反射板で保護する必要があります。
軽量とはいえいくつも連結した巣箱はけっこうな重量になるのでロープで吊るして管理するのは難しく、樹木に直接取り付けた台に乗せるようにして管理しています。
養蜂はただ蜂蜜や蜜蝋を得られるだけでなく、ミツバチが周囲の野菜や果物の受粉を助けてくれるので、農業にとっても欠かせない存在です。
趣味程度の養蜂であれば初期費用がそれほどかからず、広いスペースも必要ないので、極端に都会でなければペット感覚で飼育できます。
人間の生活に欠かせないが数の減っているミツバチを少しでも増やすために、養蜂がもっと身近になれば良いと思います。








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