ニッケル鉄電池(エジソン電池) 自作できる蓄電池がオフグリッドな生活で見直される

2018年9月5日


1900年当時に蒸気自動車に代わる次世代の電気自動車を開発するために、蓄電池の研究を行っていたのが有名な発明家トーマス・エジソンです。

ニッケルカドミウム電池(ニッカド)や鉛蓄電池も存在しましたが電気自動車には適していませんでした。

現在でも高出力用途に使用されているニッカドのデメリットとして有害物質であるカドミウムが廃棄時に環境へ悪影響を与える恐れがあります。

カドミウムはリサイクル可能なのでしっかりとリサイクルされるようになれば廃棄ゴミにならずに済むでしょう。

また当時は酸性の電解質を使った鉛蓄電池もありましたが、それでは自動車のバッテリーとしては力不足でした。

エジソンが新たに発明したニッケル鉄電池(エジソン電池)はアルカリ性の電解質溶液を使用した現代の蓄電池の基礎となる構造です。

カドミウムの代わりになった鉄は環境にも優しく、電気自動車が普及することで世間にも浸透するかと思われましたが、エジソンの願いも虚しくガソリン自動車が主流になり電気自動車は姿を消しました。

100年以上の時を経て人類は再び電気自動車の実用化を目指していますが、よりコンパクトで安定した電力を供給できるリチウムイオン電池が採用されています。


ニッケル鉄電池は完全に消えてしまったかというとそうでもなく、近年の環境意識の高まりでソーラー発電用のバッテリーに使われるケースもあるようです。

構造が極めてシンプルなことに加えて繰り返し充電しても劣化しにくく何十年も使い続けられるタフさを持っているので、オフグリッドな生活によくマッチします。

リチウムイオン電池は粗悪なモバイルバッテリーやスマホが発火する事故が起こるように、バッテリーを制御するために回路だらけで複雑化せざるを得ないので自作は難しいです。

その点ニッケル鉄電池は電解質が水酸化カリウムなので、自分で様子を見ながら交換することも可能です。

日本ではわかりませんが海外ではニッケル鉄電池で充電した電気で生活している人もいるようです。

人類がガソリン自動車を選んだことにより公害問題が深刻化しましたが、もし電気自動車がエジソンのいる時代から発達していたらと想像すると面白いです。

古典的だけれど新たな可能性を秘めているニッケル鉄電池は、エジソンが思い描いた社会への道しるべになるのでしょうか。

最後に空きビンを使った簡単なニッケル鉄電池の自作動画を紹介します。