ナチュラルクリーニング 過酸化ナトリウム (酸素系漂白剤) やセスキ炭酸ソーダで環境に優しく生地本来の美しさを維持する

人が衣服を着て生活する限り、どれだけ気をつけても皮脂やほこりなどで衣服は汚れます。

その汚れを落とすために洗濯という行為を行うのですが、現代では様々なメーカーから洗剤が販売されています。

手を変え品を変え新商品が開発されていますが、どれを比較しても成分的にそこまで大きな差はありません。

基本的には水洗いするだけでも十分に汚れを落とすことができますが、生地に染み付いた皮脂汚れや食べ物の飛沫などには水質をアルカリ性に傾けてあげることで汚れが落ちやすくなります。

市販の洗剤には蛍光増白剤や香料など本来洗濯に必要ないものまで含まれているので、肌が弱い人だと洗剤が合わないと痒みが出たりします。

見た目は真っ白でも汚れを隠している状態なので、根本の汚れを落とさないと逆に汚れやすい生地になります。

蛍光増白剤や香料でごまかされた衣服はパッと見の印象は良いですが、長く着続けたいかというと微妙で衣服の寿命にも関係してきます。

合成洗剤は化学物質がたくさん添加されているので、排水は環境汚染に繋がります。

もちろん下水処理されて川に流されますが、いくら浄水層が発達しても完全には浄化できません。

ナチュラルクリーニングは合成洗剤を使用せず、過酸化ナトリウム (酸素系漂白剤) セスキ炭酸ソーダなど環境負荷の少ない成分で洗濯する方法です。

合成洗剤ではないと汚れを落とす力が弱いのではないかと思いがちですが、過酸化ナトリウムは衣類の漂白や洗濯槽の掃除にも使われるほど強力ですし、セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすくアルカリ性も弱めなので使い勝手が良いです。

洗剤や柔軟剤を入れすぎたりすすぎが不十分だと衣服に残りカビや黄ばみの原因になりますが、ナチュラルクリーニングだと水に溶けた成分は時間が経つと水・酸素・二酸化炭素・炭酸ソーダ (炭酸塩) といった成分に分解されるので環境に優しいです。

価格が安いのと洗濯だけでなくいろいろな掃除にも使えるので、洗剤はこれと決めて統一するとあれこれ商品に目移りしなくなります。

ウールや絹はタンパク繊維なのでアルカリ性に弱く中性洗剤を使用することが一般的ですが、そもそも汚れにくくウールには抗菌作用もあるので、水洗いするだけでもわりと綺麗になります。

洗剤や石鹸の無い時代から洗濯は行われてきたので、過信せずにあくまで洗濯の補助的な位置付けであると認識した方が良いです。

ただでさえ野山や畑で一日中泥だらけになるまで活動するような生活をしている人は減ったので、市販の洗剤だとオーバースペック気味の人も少なくないでしょう。

単純な話として水だけで洗濯して目立った汚れが見当たらなければ、わざわざ洗剤を入れる必要はないのです。

季節や一日の活動量でも違うので、いつも律儀に洗剤を投入している人は本当にそれが必要なのか考えてみてください。

何かと出費がかさむ時代になり、消耗品である洗濯用洗剤の見直しは長期的に見てかなりの節約になると思います。

洗濯用洗剤は不要。代わりにこれを使えば経済的で健康にもなれます。