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ひとりでも生き抜く勇気を持っているか

2017年9月12日

ひとり
Photo by GabPRR

インターネットによる過剰な結びつき

現代社会では子どもにもスマホが与えられ、近年のソーシャルメディアの拡大によって個人がネットによって常時結びつくようになりました。電車に乗ると大人から子どもまでスマホをのぞき込む光景がごく一般的になっています。

一見ひとりだけの世界に没頭しているように見えても、実際はスマホによって自分の行動が制限されていることに気づいていない人が増えています。過剰なつながりがソーシャルメディア疲れというこれまでになかった症状が表れています。

朝起きたらスマホ、昼休みにスマホ、帰宅時にスマホ、家にいるときスマホ、寝る前にもスマホ。メールであれば無視したり見てない振りができましたが、LINEの既読やFacebookのログイン時間など常に自分のアクションが相手に伝わってしまう厄介な機能が備わったことで、いくら距離をおいても離れられない強固なつながりが形成されてしまいました。

まだ自分を管理しきれない子どもを中心に、大人であっても知らず知らずのうちに精神が消耗されていることに警告を発すべきです。
便利になることが必ずしも幸せに直結するかというとそうではありません。

人生のレールははずされた

高度経済成長のなかを生き抜いてきたいわゆる団塊の世代は、子どもの頃からとにかく数が多いので自分だけが振り落とされないように激しい生存競争がありました。

それが社会に出ても続き勝ち残ったものは昇進して、負けても頑張って会社で働き続ければそれなりの地位につき、それなりのお給料でそれなりの生活ができました。

今はまったくの逆で子どもの頃からそれほど激しい競争は起こらず、選ばなければ誰だって大学へ進学できます。
けれどなにか個性を伸ばそうとしてもそれだけでは生きにくい世の中で、しかたなく型にはめられていきます。

社会は今も昔も常に流動的ですが、昔は型へはめられた人にも定年までのレールが引かれており、ある程度まじめに働いていれば人生の行く末がわかりました。
学生時代からそれほど競争しないまま育った今の子どもたちは、大学を卒業するとともに激しい生存競争にあけくれる社会へ放り出されます。

大企業に就職しても一から育成するという意識の薄れてしまった会社は平気でリストラします。
正社員だから安定という昔のイメージはすでに崩れつつあります。

人生を見つめなおすチャンスでもある

みんなでレールに乗って似たような環境でワイワイやるという共存意識は今後通用しなくなります。
金持ちは金持ち同士、貧乏なら貧乏同士と同じ階層の人たちで共存はできますが、他の階層の人とは長期的に付き合っていくことはできません。

刻一刻と社会が崩壊していくなかで、あえて身近な人間に足を引っぱられ共倒れするようなことは避けたいです。
今の環境や人間関係に満足していれば、無理してそれを崩すことはないと思いますが、現状に不安や不満があるのであれば身近な人間関係も見直す必要があります。

それには孤独になる時間をとり、本当に付き合っていきたい人物だけを選びましょう。
特にシンプルライフやミニマリストにたいして嫌悪感を抱くような人物は今後どう頑張っても相容れない可能性が高いため、真っ先に切った方がお互いのためにもよいと思います。

交流する人物を変えると無駄なトラブルやストレスから解放され、生活しやすくなりますし新たな出会いもあるでしょう。
今の環境に不満があればあるほど、それは自らを変えていく力になるので受け身にならず行動を起こしてみてください。

基本はひとりを意識する

成功者であればあるほど実は孤独だといいます。家族や恋人がいてもふと自分の時間を持つと孤独を感じるそうです。
それは他人の影響が到達できないほど自分の心を深く掘り下げていった証拠ではないでしょうか。

人間ひとりでは生きていけないと言われますが、周囲に依存してばかりでも生きられません。
ひとりの人間としてしっかりと自立してこそ、あらゆる状況にも耐えられる強い心や身体を保つことができます。

社会が不安定な今こそ自立という意識を高めて生活してきたいです。
社会人として働いているから自立ではありません。会社のさじ加減ひとつで生活が揺らぐのであればそれは自立とは言えません。

会社が潰れようが、国家が破綻しようが、ゼロから何度でも立ち上がれる強い心の持ち主が本当に自立した人間です。
単純に物を減らすだけではなく、意識や人付き合いも整理していけば、もっと暮らしやすい環境へ改善していけるでしょう。


ひとりぼっちを笑うな (角川oneテーマ21)