火吹き棒は焚き火の火起こしから熾き火や炭火まで火元にピンポイントで空気を供給できる便利グッズ

2021年8月17日


Photo by fcreditman.com

焚き火にとって最も重要なのが酸素の供給であり、空気の流れが悪いと不完全燃焼や着火すらしない場合があります。

火起こしの失敗例として薪や枝の間に空気の通り道がなく、一度着火しても酸欠になってすぐに鎮火してしまうことがあります。

焚き火台の底には必ず穴が空いており、新鮮な空気が絶えず流れ込む構造になっております。

直火や底に空気穴のない場所で焚き火をしたり、薪が湿っていてると焚き火を安定させるのはなかなか難しいです。

そんな時にあると便利なのが火吹き棒で、昔はかまどの火起こしに火吹き竹を使っていましが、今はアウトドア向けのコンパクトに収納できるものが登場しています。

特に指し棒のような形状で伸縮するコンパクトなタイプは扱いやすく、小さな焚き火であれば十分な働きをしてくれます。

送風機や団扇などに比べて火元にピンポイントで空気を送り込めるので、底の方から効率的に酸素を送り込むことができます。

時間の経った熾火を素早く復活させたり、着火しにくい木炭を焚きつける時などに火吹き棒があるとないとでは大違いです。

握りやすいように木製のグリップが付いている製品もありますが、オールステンレスでシンプルなデザインの方が小型の火吹き棒には最適です。

複数の素材を組み合わせたものはどうしても接合部が故障したり、金属より弱い素材は劣化が早いので金属のせっかくの耐久性が活きません。

火吹き棒が長ければ長いほど顔と火元の距離が離れるので熱さが和らぎますが、持ち運びを考えるとなるべく小さく収納できるものを選びたいです。

ファイヤースターターとセットで販売されている商品もあるので、両方とも持っていなければ満足度が高いでしょう。

ただしあまり安価な商品に手を出すとどちらも中途半端な品質で不満が出る可能性もあります。

かといって焚き火の時しか使わない棒に高額を支払う必要性はほとんどの人が無いでしょうから、そこそこの値段の火吹き棒から選べば良いでしょう。

火吹き棒を使うと今まで一生懸命に口を膨らませて息を吹きかけていた苦労は何だったんだというほど、それほど肺活量を必要とせず、それでいて強力に焚き火へ酸素を供給できます。

アウトドア活動において焚き火はひとつの大きなイベントであり、ガスバーナーやLEDライトでは得られない炎の温かみを感じられるので、その過程を楽しむための道具として火吹き棒を加えてみてはいかがでしょうか。