1ドルと400ドルの実用ナイフでは性能にどれほど差があるのか?
世の中には多種多様なナイフが販売されていますが、パッと見ただけではそこまで性能の差があるのか素人では判別しにくいです。
1ドルのキッチンナイフと400ドルのサバイバルナイフを様々なテストを通して比較している動画を見つけました。
具体的には安物のキッチンナイフとFallkniven (ファルクニーベン) S1 Proというスウェーデン空軍が採用しているサバイバルナイフをさらに強化した製品が比較対象で、さらに標準的なアウトドア向けナイフとして評価の高いモーラナイフの3本が選ばれました。
新品の状態ではどれも切れ味が素晴らしく薄紙をスパスパと切り刻む事ができます。
最初に火起こしに使うフェザースティックを作るために何度も木を削る作業を繰り返します。
すると途端にキッチンナイフとモーラナイフは明らかに切れ味が落ちてしまいました。
そもそもアウトドア用ではないキッチンナイフは本来の使い方ではないので仕方がないですが、モーラナイフであっても意外と切れ味は落ちるものです。
クラフティングテストではキッチンナイフは完全に切れ味が落ちており削るのも一苦労で細工をするのは困難です。
モーラナイフはさすがアウトドアナイフだけあって一番扱いやすくウッドクラフトするには十分な切れ味を保っています。
ファルクニーベンも切れ味が落ちていおらず、あまり細かな作業には向いて無さそうですが卒なくこなせています。
テストはさらに過酷になりナイフの弱点である横から力をかけるとキッチンナイフはあっけなくポキッと先端が欠けてしまいました。
モーラナイフもやや先端が欠けましたが、ファルクニーベンは頑丈で木の板をほじくり返す程度ではびくともしません。
バトニングテストでは乾燥した割れやすい薪ではキッチンナイフでも何とか割れましたが、目の詰まった割れにくい薪をバトニングすると衝撃に耐えられず完全に折れてしまいました。
モーラナイフも多少時間をかけて割ることができ、ファルクニーベンでは簡単に薪割りが可能で性能の差がはっきりと出ました。
やはりバトニングにはある程度刃に厚みがあり、クサビを打ち込むような感覚で扱えるナイフが理想的です。
最後は完全にへし折る気満々でナイフの上に乗っかり全体重をかけてナイフに負荷をかけます。
これにはさすがのモーラナイフでも耐え切れず、一番負荷がかかった部分がポキっと折れてしまいました。
最後にファルクニーベンにも同様に負荷をかけ続けますが、人ひとりの体重くらいなら折れずに支えられるほどの強度が備わっているようです。
結果的には値段通りの性能差で高級な実用ナイフはやはり高いだけの価値があることがわかりました。
ただしファルクニーベンの40分の1の値段で買えるモーラナイフは、かなりコストパフォーマンスが高くよほどヘビーな使い方をしなければこれで十分な気がします。
切れ味は砥石やシャープナーで研げば回復するので、強い衝撃で折れたりしない限りは長く使い続けることができます。
自然との関わりに慣れて本格的なサバイバルやキャンプをする場合には、より信頼性の高いナイフを持ちたくなるのは必然でしょう。
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