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高級ナイフメーカー『バークリバー』が鋼材偽装による経営破綻でナイフ業界に激震が走る

折れたバークリバーのナイフ
Image by Gemini

高級ナイフメーカーのBark River Knives(バークリバー・ナイブズ)が2026年3月20日をもって廃業しました。

その理由が経営不振であるならまだしも鋼材偽装という、これまで長年築き上げてきた信頼を裏切る最悪な結末です。

騒動の経緯と廃業の理由

オーナーのマイク・スチュワート氏(Mike Stewart)が、公式Facebookなどを通じて、一部のモデルで「米国製高級鋼材」と偽って「中国製の安価な鋼材」を使用していたことを認めました。

  • 偽装の内容: 本来「CPM-154」などの米国製粉末鋼として販売されていたナイフに、中国から輸入した「8Cr13MoV」などの安価な鋼材(ブランク材)を使用し、刻印も偽っていた。

  • 動機: 経営悪化(材料供給元への未払いによる供給停止など)の中、従業員の雇用維持や会社存続のためのコスト削減だったと本人は説明しています。

  • 廃業日: 2026年3月20日(金)の午後をもって全業務を終了。


対象とされた主なモデル

スチュワート氏が偽装を認めたモデルには以下が含まれますが、これ以外にも疑いが持たれているバッチが多数あります。

  • Camp Bolo

  • Fox River Skinner

  • Highwayman 4

  • Mini-Manitou

  • Gladstone Hunter

  • Bitterroot Caper

  • 2025/2026年のクラブナイフ(限定モデル)


発覚のきっかけと背景

  • 不自然な性能: ユーザーやテスターから「CPM-154にしては錆びやすい」「刃持ちが悪すぎる」といった報告が相次ぎました。

  • 経営難の露呈: 以前から部品メーカーや債権者への支払いが滞っており、正規の鋼材を仕入れられない状態にあったことが内部告発や法的な記録から明らかになりました。

  • 信頼の崩壊: バークリバーは「Made in USA」を強く打ち出し、高価な価格設定をしていました。材料のみならず、そのブランドアイデンティティそのものが虚偽であったとして、ディーラーやファンからの非難が殺到しています。


現在の影響

  • 保証の消滅: バークリバーの最大の特徴であった「生涯保証」は、会社消滅により事実上受けられなくなりました。

  • 市場の混乱: 多くの販売店(DLT Tradingなど)が取り扱いを停止し、返品対応や在庫の確認に追われています。

  • 訴訟の動き: 詐欺罪や契約違反での集団訴訟、あるいは連邦捜査の可能性も報じられています。


息子のジム・スチュワート氏による「新会社」の設立

マイク・スチュワート氏の公式声明によれば、息子のジム・スチュワート氏が、バークリバーとは完全に独立した新しいナイフ会社を立ち上げる予定です。

  • 完全な独立: マイク氏は新会社の経営には一切関与しないとしています。

  • 実質的な継承: 工場の設備や職人の一部は新会社に引き継がれる可能性があります。

  • ブランド名の変更: 新会社は全く別の名称(未発表)でスタートします。


今後の「保証」について

バークリバーが消滅したことで、同社の最大の特徴だった「生涯保証(SPA)」も法的・形式的には消滅しました。しかし、ジム氏が設立する新会社について、以下の救済措置が示唆されています。

  • 保証の引き継ぎ: ジム氏は、バークリバー製品の修理や研ぎ直しの保証を、自身の新会社で引き継ぐことに同意しています。

  • 偽装鋼材の対応: 偽装が発覚したモデル(Camp Bolo, Fox River Skinner等)については、正しい鋼材名を再打刻するか、適切な鋼材で作り直すといった対応も検討されているようです。


流通在庫の扱い

現在、市場に残っているバークリバーの在庫(DLT Tradingなどの主要ディーラーが持つもの)については、以下の状況です。

  • 販売停止: 多くの正規販売店が販売を停止し、返品対応を行っています。

  • 真贋調査: 過去のロットにまで偽装が及んでいないか、鋼材のサンプル調査が行われています。


まとめ

長年、本格的なアウトドアナイフとして愛用者が多かっただけに、この裏切り行為は日本のユーザーの間でも大きな失望を呼んでいます。お手持ちのナイフが上記モデルに該当する場合や、近年の購入品である場合は、購入店への確認をお勧めします。

『Bark River Knives』という名前での継続はありません。今後はジム・スチュワート氏の新ブランドが、バークリバーの技術やアフターケアを実質的に引き継ぐ形で登場することになります。

もし現在バークリバーのナイフを所有されており、修理やメンテナンスが必要な場合は、ジム氏の新会社の正式発表を待つのが最善の策となります。

世界

Posted by Coro