【映画】この世界の片隅に 戦時中の極貧生活やたくましく生きる人々の姿を描いた戦争アニメ

Photo by Makuake
漫画家こうの史代さんの原作『この世界の片隅に』が片渕須直監督の手により映画化される事になりました。
映画化するにあたってクラウドファンディングのMakuake (マクアケ)で支援金を募ったところ、3000人以上のサポーターが集まり異例の速さで目標金額に達しました。
この作品は戦時中の広島県・呉を舞台とした家族ドラマで、主人公のすずは広島市から呉市へ嫁ぎ慣れない環境と戦争の恐怖を肌身に感じながら質素倹約な暮らしをすることになります。
物語も劇的な展開はあまりなく、淡々と日々生活する人々から当時の雰囲気が伝わってくるような作風です。
戦争で特に爆心地の広島や長崎を描いた作品は反戦や平和をテーマとしたメッセージ性の強いものが多いですが、戦争よりもあくまで日常に重きを置いているので、後味の悪さはなくほのぼのとした人間味のある温かさを感じます。
実は直接的に戦争を狂気な部分を描くよりも、日常であるからこそじわじわと戦争が忍び寄ってくることの恐怖が際立ちます。
第二次世界大戦は何の罪もない一番弱い立場の人間も巻き込んだ戦争であることを実感させられます。

Photo by buzz-plus.com
そんな非常事態ともいえる状況のなかでも明るい表情で、貧しくも工夫しながら生きた当時の人たちは本当にたくましいです。
食べ物もろくに手に入らない状況下ではタンポポ・スギナ・ハコベといった野草も貴重な食材です。
着物は裁断してモンペに仕立て直したり、米軍の爆撃機がバラ撒いた爆撃予告や降伏を呼びかけるビラもトイレのちり紙に代用したりと工夫して必要なものを作り上げる思考が自然と身についています。
現代人の有り余る物を減らす暮らしと比べるのは痴がましいですが、限られた物だけで工夫しながら生活するという事はシンプルライフにも繋がるのかなと思います。
当時はそんな甘ったれた思考ではなくサバイバル生活に近い状態だったと思いますが、戦争はそうしたありふれた日常も一変させてしまいます。
多少貧しくても1日3食べられ、お腹が空けば深夜でもコンビニやファミレスが営業しているのはよく考えたら凄いことです。
現代は現代で様々な問題を抱えてはいますが、取りあえず食べるのに困って野草が食卓に並ぶことは無いので恵まれているんだなと思います。
物語が進むに連れて戦火が激しさを増してすずの住む呉市にも空襲というかたちで牙をむくのですが、この残酷すぎる現実と向き合う人々の感情が浮き彫りになります。
ほんの数十年前まで普通に生活していた人たちにスポットライトを当てることで、戦争が決して遠い存在ではなく時として自分自身にも襲いかかる可能性があることを再認識させられます。









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