禅とファクトフルネス 既成概念というフィクションにとらわれない自由な生き方

中田敦彦のYouTube大学で立て続けに取り上げられたファクトフルネスについての深読みです。

この混沌とした時代において禅の持つ奥深さや、膨大なデータに基づいて真実のみを伝えるファクトフルネスに多くの人が興味を抱くのはごく自然な流れです。

禅の思想

天下統一を果たした名立たる武将から資本主義社会において莫大な富を築き上げた実業家に至るまで、あらゆる権力や資産を手にした末に行き着いたのが禅の思想というのも興味深いです。

山を登る時にはただ頂上だけを目指して突き進めば良かったのが、いざ登りきると周囲には何もなく果てしない虚無感に襲われます。

いくら権力や資産を使ってもこの虚無感を払拭することはできません。

物事の本質は自分の心と向き合うことでしか見えてこないという釈迦の教えに従い禅を取り入れることで、数々のプレッシャーやこれまで執着してきたものから解放されます。

心を整理するうちに虚無感が和らいでいき、自分の能力を最大限に引き出せればまさに鬼に金棒です。

これは虚無感のみならず生きる中で人間誰しもが抱える悩みや不安に対しても効果を発揮します。

内なる探究を進めることで膨大な情報から本当に自分に必要なものだけを精査して、本質を見失わず自由に生きる事ができるかもしれません。

【禅】世界中の偉人たちはなぜ禅に魅せられるのか?〜前編〜

FACTFULNESS (ファクトフルネス)

医師で学者でもあるハンス・ロスリングとその息子夫妻であるオーラ・ロスリングとアンナ・ロスリング・ロンランドが執筆したファクトフルネスは世界的大ヒット作になりました。

ハンス・ロスリングは末期のすい臓がんを患いながらも命を削ってファクトフルネスを書き上げました。

そこには金儲けや名声を得るといった欲望はなく、ただ統計と比較に基づいた真実だけを伝えようとする熱意だけが込められています。

日々メディアから飛び込んでくるのはネガティブなニュースばかりですが、それは本当に事実を伝えているのかという疑問がこの本を読むと解消されます。

統計を元に世界を俯瞰で見ると人類は決して悪い方向に進んでいるわけではなく、むしろこれまで人類が直面していた問題が減少してきたのがわかります。

日本は世界の国々のなかでも豊かさはトップレベルに高いので、その視点からだと落ち目にしか感じません。

ファクトフルネスでは良い方向へ改善している印象を受けますが、逆に豊かになった国の人々があまり幸せを感じていないという現実もあり、それはこれから発展する国でも起こるのではないかと思います。

【FACTFULNESS】データを基に世界を正しく見るファクトフルネス〜①〜ビル・ゲイツやオバマ元大統領が大絶賛した名著

フィクションにとらわれない生き方

我々ホモ・サピエンスはフィクションを共有することで勢力を拡大させ地球の覇者となりましたが、ここ何百年かで増幅したフィクションにとらわれすぎてしまい、虚構によって作られた社会で苦しんでいる気がします。

少し都市を離れるとそこには豊かな自然があり、そこにあるのは自分と遥かなる大地のみ。

そこに苦しみはなく刻一刻と移り変わる景色と自然の循環システムだけが存在する。

もしかすると禅に励んだ先にある悟りの境地とは、あらゆるフィクションから脱却した状態かもしれません。

まぶたを下ろし呼吸や脈拍の音に耳を傾けることで自分をよく観察し、物体としてたしかに存在することを実感しつつ、その意識さえも時間の経過と共に移り変わり、限りなく無に近い状態へと心を誘導する。

禅とは生きていくなかで心にまとわりつく既成概念を少しずつ取り除いていく作業だとしたら腑に落ちます。

本来自分の持っているパフォーマンスを十分に発揮できないままでは苦しいに決まっています。

地球や宇宙もひっくるめてフィクションである可能性もありますが、人類がわずか数百年で築き上げたフィクションと、気の遠くなるような時間を経た自然から感じる幸福感とでは比較にすらなりません。

禅による内面のリフレッシュとファクトフルネスの統計や比較から真実を知ることを徹底すれば確実に今後の行動が変わるでしょう。

諸行無常の世界で苦しみもまた永遠ではなく己の行動でいかようにも変えられるはずです。

たまたま関連動画に出てきたクリス・モンセンの動画も本質的な部分に触れているので参考になります。

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Posted by Coro