カール事務器 鉛筆削り エンゼル5 プレミアム/ロイヤル 金属製で質実剛健な作り
私の母は新聞のクロスワードパズルやクイズを解くのが日課となっており今でも鉛筆は必需品です。
鉛筆を削るために鉛筆削りも使いますが、いつ買ったかもわからない古いプラスチック製の鉛筆削りを使っています。
家庭で使う分には手回しで十分ですが、長年使っているだけあってさすがに刃の切れ味も落ちてきました。
鉛筆削りについて調べてみると今でも金属製の鉛筆削りが売られていることに驚きました。
手の平に収まるような携帯用の小さい鉛筆削りはわりと金属製の製品も見かけますが、通常サイズの鉛筆削りはどれもプラスチック製ばかりです。
金属製の鉛筆削りといえば小中学校にあった鉛筆削りはたしか金属製でズッシリと頑丈そうだった記憶があります。
現代において鉛筆は子供の方が使う機会が多いかと思いますが、子供はよく机から落としてしまうので、プラスチックだとすぐに割れたりボロボロになってしまいます。
学校で何年も子供たちが使い続けることを考えると、やはり金属製の方が理にかなっていると言えます。
また金属製というだけでどこかレトロな雰囲気を醸し出しており懐かしくなります。
カール事務器 鉛筆削り エンゼル5 プレミアムは日本で数少ない金属製の鉛筆削りを製造しているメーカーの製品です。
ほとんど金属パーツを使っているのに定価が3000円以下と安くこれで採算が取れるのでしょうか?
2段階芯調節機能付きのロイヤルという製品もありますが、価格はそれほど差がありません。
ロイヤルはロゴやステッカーが金色なので、プレミアムの方がより落ち着いたデザインに見えます。
今でこそ様々なタイプの鉛筆削りがありますが、結局この横から挟んで固定するタイプが一番使いやすく究極形な気がします。
見た目も金属の上に焼付塗装しているのでプラスチック製のような安っぽさがありません。
ブルーとレッドの2色があり落ち着いた色味も良いです。
以前はグリーンもあってそれはさらに渋めな印象で好みですが生産終了してしまったようです。
採算が合わなくなりコストダウンしたり品質を妥協する企業が増えるなか、こうして昔ながらの品質を保っている製品を見つけるとワクワクします。
鉛筆削りは力を入れてガリガリ削るイメージですが、カールの鉛筆削りはサクサクと楽に削れ、削り終わるとハンドルが軽くなるムダ削り防止も付いています。
利便性が求められる時代において鉛筆を削るという一手間かかる行為にどれだけ価値を見出せるかで鉛筆削りの評価は分かれるでしょう。
メーカー自身が長寿命商品を掲げているだけあって修理体制も整っており、修理しながら使い続けることを想定した製品作りは素晴らしいです。
企業としては短期間に買い替えてもらう方が利益に繋がりますが、あえてそこへ逃げず長期目線で愛される製品づくりを目指していることがわかります。
海外を見渡せば他にもおしゃれなメタルシャープナーはいくらか存在しますが、1万円を優に超えてしまうような高級品になってしまいます。
カランダッシュやダーレなどと比較してもカールの品質が劣っているとは考えられません。
OEMなのかカールの模造品かはわかりませんが、似たような商品も売られています。
カールにはない色もあるので見た目重視ならそれらを選んでも良さそうですが、レバーがプラスチックだったりするのでプレミアムとは比較にならないかもしれません。
鉛筆削りはまだ一定の需要があるので大丈夫だとは思いますが、普段使っている日用品のなかにも価格に対して明らかに高品質な製品が存在します。
そうした優れた製品が時代の変化によってひっそりと失われていくのは残念なことです。
仮に再評価される日がやってきても造り手がいなければ、ある意味ロストテクノロジーになってしまいます。
これからの日本は少子高齢化によって身近なものがリアルタイムでロストテクノロジー化していく事は避けられないので、いかに作り続けることが大切かを肌身で感じるだろうと思います。
身近なものが「ロストテクノロジー」になっててぞっとした – Togetter
国内に優れた商品があってもマーケティングの上手な外資にシェアを奪われ廃業するケースも珍しくなく、一度失われた技術を取り戻すのは困難なので、国内メーカーにもきちんと目を向けて製品そのものを評価する意識も必要です。
金属製の鉛筆削りを一生使い続けられるよう、鉛筆好き・鉛筆削り好きな人はぜひカール事務器の製品を買って応援しましょう(笑)
母の日のプレゼントに丁度良さそうな鉛筆削りが見つかりました。
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