魚の養殖と水耕栽培をミックスしたアクアポニックス・グリーンハウス
アクアポニックスとは?
近隣にはビルも建ち並ぶ都市の一角に温室のような建物があります。それはただの温室ではなく、魚の養殖と水耕栽培を同時に行う画期的なシステムを取り入れた農園です。この自然のサイクルをうまく利用したのがアクアポニックスと呼ばれる先進的な仕組みです。
中に入ると温室らしくたくさんの植物が栽培されています。基本的に食べられる野菜が多く植えられています。この温室内には水槽がありそこで魚が育てられています。
この大きな魚はティラピアでしょうか。淡水魚ですが味は鯛に近いらしくとても美味らしいです。
水槽から出た水はまずフィルターで濾過され生物に有害なアンモニアなどはバクテリアによって分解されます。
魚の糞を分解して栄養豊富になった水が今度はハイドロボールが敷き詰められたハイドロカルチャーエリアに注がれ野菜はその水を肥料にすくすくと育ちます。
そこから伸びたミニトマトですが、縦横無尽に温室内にツルを張り巡らせ、頭上まで伸びたミニトマトのトンネルのような感じになっています。
ハイドロカルチャーの容器には野菜がギッシリと植わり、どれもみずみずしく美味しそうです。水は自動で循環しているし魚の糞が肥料の代わりになっているので、ほとんどほったらかしで収穫できるのではないでしょうか。
水に強い野菜は水だけで栽培されポットにそのまま入れられています。土がないので根がまっすぐ伸びています。
栽培スペースを最大限に活かしたタワー型の植木鉢。
省スペースで生産効率よし
水槽の魚の糞や餌で汚れた水はフィルターとハイドロボールで濾過され野菜が栄養として吸収してきれいな水に戻ります。
水は常に循環しているので多くの水を使わずに野菜を育てることができます。魚の糞が分解され栄養になるので、常に栄養豊富な水が供給され肥料も必要ありません。
自然のサイクルを温室内で簡略化して行うことで、狭いスペースで多くの食料を育てることができます。天候による気温や湿度の影響も少なく安定した生産性が可能になります。
こうした環境負荷の少ないシステムが今後増えていけば、持続可能な街づくりのために役立つと思うので、さらに研究が進めばよいですね。
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