南米ベネズエラが社会主義の失敗によるハイパーインフレで国家崩壊の危機!?

公開日: 最終更新日:2016/06/20 [ 約3分で読めます ] 世界

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Photo by garycycles8

南米大陸にあるベネズエラという国家が今たいへんな状況になっています。

1999年にウゴ・チャベスが大統領に就任したことでこの国の未来が大きく激変しました。

明確な反米路線を掲げ、同じく反米的なキューバ、ボリビア、エクアドル、ニカラグア、中華人民共和国、ロシア、イランなどと関係を深めました。

経済においても市場原理主義や新自由主義を真っ向から否定し、貧富の格差を無くす救世主として貧困にあえぐ大多数の国民から支持を受け祭り上げられたのです。

しかし『21世紀の社会主義』をスローガンに掲げ好転するかと思いきや、旧体制派である財界との度重なる衝突や格差・貧困問題が相変わらず改善されず、さらには治安の悪化も深刻になり八方塞がりな状態に陥ります。

問題が解決しないままチャベス大統領は2013年に癌で亡くなりました。

2015年12月6日の議会選挙で始めて与党とベネズエラ統一社会党が敗北し、1999年から続いてきた社会主義の終わりが見えてきました。

ただしチャベス派のニコラス・マドゥロ大統領の任期が2019年まで残っており、危機的な状況であることに変わりはありません。

ベネズエラは石油産出国としてGDPの大半を石油関連が占めていますが、石油の輸出で得た利益をすべて国民に還元する社会主義的な思想を掲げたのがチャベス政権です。

ガソリン代が無料で社会福祉もすべて提供するなど、国民は石油利権とズブズブの関係になってしまいました。

石油に依存しすぎた国家体制は近年の原油価格の暴落による影響をもろに受け、入ってくるお金が激減し物資も買えなくなり深刻な物資不足になっています。

需要に対して供給が圧倒的に足りないと物資の価格が上がりハイパーインフレが起きます。

過去にハイパーインフレが起きた国といえばジンバブエが思い浮かびますが、ジンバブエは通貨価値が暴落したことが原因なので、ジンバブエドルを廃止し流通される通貨が米ドルやランドに移行された事で乗り切りました。

ベネズエラに関しては社会構造そのものを変えないと改善されないでしょう。

社会主義と石油利権が合わさったことでハイパーインフレ・政治不振・物資不足・電力不足・治安悪化など、これまで類を見ないほどカオスな国家が出来上がってしまいました。

冒頭で通貨を加工して土産品を作る男性が印象的です。ベネズエラは良くも悪くも巨大な経済実験場と化しています。

お金の価値が無くなった社会はどのような形相を見せるのか、世界の経済学者も注目しているでしょう。

歪んだ社会主義が生まれたのもそれを打ち崩したのもすべて国民の意志で、その根本には常に貧困が付きまといます。

お金が価値をなさない世界。このような極限状態の中から新たな価値観が生まれてくる可能性もあるので、今後のベネズエラの行く末に注目です。


ウーゴ・チャベス――ベネズエラ革命の内幕

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