シンプルで長期維持するアクアリウムを目指すために多くの道具は必要ない

公開日: [ 約7分で読めます ] アクアリウム

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Photo by The Wandering Angel

この記事を読んでくれているあなたは少なからずアクアリウムに興味があり、いつかアクアリウムを始めたいとい思っていたり、過去に経験はあるけど止めてしまった人かもしれません。

アクアリウムを止めた理由として日々のメンテナンスが面倒になったり、時間的な制約で面倒を見られず水槽内の環境が崩壊してモチベーションが下がり止めたなど様々でしょう。

アクアリウムというと定期的な水換えなど大変なイメージですが、実はペットのなかでも魚の飼育はそれほど手間がかかりません。

大型魚や生き餌しか食べない魚を除けば餌代なんてたかが知れています。

正確にはなるべく人の手を加える必要がない環境作りによって手間を減らします。

そういう意味ではペットという括りも適切ではなく、生物が住みやすい環境そのものを構築する小さな箱庭作りなのです。

アクアリウム業界の闇

アクアリウムをビジネスとして捉えた場合、初期設備を揃えてしまえば後はそれほどお金のかからない本来のアクアリウムではお金が稼げません。

そこで多くのアクアリウムショップの店員が定期的にカートリッジ式で交換するようなフィルターや効果がよくわからない添加剤を知識のない初心者へ勧めるのです。

またADA(アクアデザインアマノ)が掲げたネイチャーアクアリウムによって、スタイリッシュな道具を多少高額でも買ってしまうブランド化に成功しました。

これ自体は企業の戦略なので絶対悪とまでは言えませんが、高光量ライトやボンベによる二酸化炭素の強制添加、それに栄養豊富なソイルを使用して短期間で一気に水草を成長させ水中景観を作り上げる様は、アートな側面の方が強く敷居が高いものになってしまいました。

問題なのは他社もそれに引っ張られてしまい長期維持に適さない商品を販売してしまう事です。

初心者ほどそうした商品に引っかかってしまいます。生き物を飼育するうえで失敗は付きものですが、あれこれ道具を使ってしまうと原因が特定しにくく何が悪くて失敗してしまったのか学べません。

そしてもっと優れた道具は無いかと怪しい商品を買い漁りドツボにはまるのです。

こうしてアクアリウム業界が目先の利益だけ追求してきた結果、市場規模が縮小して歯止めが利かない状態に陥っています。

業界の姿勢だけが原因でないことはわかりますが、アクアリウム人口が減っていることは確かなので楽観視はできません。

もっと気軽に楽しむ

先ほど述べたように本来のアクアリウムはとてもシンプルなシステムで長期維持することが十分に可能です。

熟練したアクアリストほど道具に無駄がなく余計な商品には見向きもしません。

店頭で販売されている商品をよく吟味していくと、本当に必要な道具はそれほど多くはないことに気がつきます。

長期維持のコツとしては各道具の役割や水槽内で起こる循環を理解した上でなるべく手を加えないことです。

自分の手で生態系を長期維持するという魅力にのめり込むと一生を懸けて楽しめる趣味となるでしょう。

本当に必要なアクアリウム用品

昔は今のように多くの商品が販売されていませんでしたが、それぞれ工夫を凝らして管理していました。

アクアリウム用品は家電製品のように技術革新をしても目に見える違いは生まれにくいので、昔から存在する商品でもまったく見劣りしません。

ビジネスとしては大変に頭を悩ます部分ですが、それより少しでもアクアリストを増やす努力に力を注いだ方が業界のためには良いはずです。

本当にアクアリウムに適した商品だけを販売することが、これから業界に携わる人たちの使命ではなでしょうか。

水槽

水を張って水中生物たちの生活圏を築き上げるために必要不可欠なのが水槽です。

60cm水槽が最も多く販売され一番扱いやすい大きさだと思います。

フレームレスの全面ガラス張りなデザインが人気ですが耐久性は劣ります。でも60cm水槽ほどならそれほど気にしなくてもよいでしょう。

個人的に15年以上前に買ったニッソーの60cm水槽が今でも水漏れなく現役で使えているので、とにかく丈夫な水槽が欲しいのであればニッソーを選んでおけば間違いありません。


ニッソー 60cm水槽 NEWスティングレー NS−106(水槽本体+ガラスフタ1枚)

底砂

底に何も敷かないベアタンクにする以外は必ず必要になります。長期維持を考えると洗って何度でも使える大磯砂がおすすめです。

一度買えば半永久的に使えてソイルのように劣化せず買い換える必要がありません。

海の砂なので粗悪なものには硬度に影響を及ぼす貝殻が多く含まれていますが、酸で下処理したり長年使い込んだものは黄金の砂と呼ばれ万能な底砂になります。


無地パッケージ Classic(大磯砂) スモール 7リットル(45〜60cm水槽用)(約12kg)

照明

最近は省電力なLEDライトも登場したので蛍光灯にこだわる必要はありません。

LEDだと虫が寄って来にくいというメリットもあります。


ニッソー LEDライナー600ブラック

ヒーター・サーモスタット

熱帯魚を飼育するのであれば水温をキープするために必要です。


コトブキ セーフティヒートセット 200W

冷却ファン

日本の夏を乗り切るには一年中涼しい場所かエアコン付けっぱなしでもなければ必要になる道具です。


コトブキ スポットファン 203

底面フィルター

濾材が水槽内の底砂を利用するので濾過能力が非常に高く、エアリフト式で酸素供給もしながらとても緩やかな水流を作り出せます。

構造がシンプルなので故障する心配もほとんどありません。水草水槽やソイルの登場で外部フィルターが重宝されていますが、濾過能力・低価格・壊れにくさなど、あらゆるフィルターのなかでも群を抜いています。

あくまで底砂へ水の流れを作るためなので、あまり底面パネルの面積と効果に違いはないようです。


ニッソー バイオフィルター30(青パケ) 30cm水槽用底面フィルター

エアーポンプ

底面フィルターはエアレーションによって水が水面へ持ち上げられることで機能します。

比較的静かな水作の水心が定番のエアーポンプです。


水作 水心 SSPP−3S(エア量ダイヤル調整式) 45〜60cm水槽用エアーポンプ

カルキ抜き(ハイポ)

日本は蛇口をひねれば清潔な軟水が出てくるアクアリウムをするうえで恵まれた環境に住んでいることもアクアリウムを続けやすいメリットです。

水道水には殺菌・消毒剤として塩素が含まれており、水中生物には害があるので水換えの際には塩素を中和してあげる必要があります。

塩素は日に当てるだけでもある程度は抜けますが、動きのない水は痛むのも早いのでカルキ抜きによって素早く新鮮な水で水換えした方が安心です。

水道水を汲み置いていれば、カルキが抜けるってホント? – キョーリン

液体のカルキ抜きもありますが粒状のほうがコンパクトで規定量の1/10程度でも十分なのでハイポを買えば何年も持ちます。


コンビ ハイポ 水質中和剤 100g

水温計

できるだけ精度の高いものを選んだ方がよいでしょう。夏場の水温上昇やヒーターがちゃんと保温できているか確認することでトラブルを未然に防げます。

ゴムの吸盤はどうしても劣化するので、使い勝手ではマグネット式の水温計がおすすめです。


水作 マグテンプ Mサイズ

底砂メンテナンス道具

プロホースなど底砂に溜まった汚れを吸い出せる道具があると、底砂が目詰まりして底面フィルターが機能不全に陥ることを防げます。

基本はなるべく底砂をいじらない事が大切ですが、いざという時このようなメンテナンス道具が手元にあると助かります。


水作 プロホース L

まとめ

これだけの道具があれば本格的なアクアリウムが楽しめます。

何点セット水槽などで売られている商品でも構いませんが、長く使っていく道具なので出来れば単品でひとつひとつ納得したものを買った方が無駄がありません。

この他に置き場所が必要な場合は水槽台を別途購入しなければいけないでしょうし、照明もタイマーで設定したり、冷却ファンも逆サーモスタットで制御するのがベストです。

ちょっとした事でも自動化するだけでかなり快適にアクアリウムを楽しむことができます。

水槽内の環境が安定していればほとんどメンテナンスの必要が無くなるので、アクアリウムの目指すべきはそこだと思うのです。

ギラギラと過剰に明るい照明や二酸化炭素の強制添加に頼らなくても水草は育つし、強力なモーターで動くフィルターを使わなくても魚は健康です。

水中適応度の低い水草を無理矢理に水中で育てることは不自然であり、繊細な魚を生命維持装置ありきの環境で何とか活そうとするのも本来のアクアリウムの姿ではありません。

道具はシンプルだけれどそこには奥深いアクアリウムの世界が広がっているので、これからアクアリストがたくさん増えて飽くなき探究の旅に出ることを願っています。

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