OzHarvest(オズハーベスト) 商品をすべて無料で提供する世界初のスーパーマーケット


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OzHarvest(オズハーベスト)は店内に置かれた商品すべてに値札が付いていない世界初のスーパーマーケットです。

オーストラリアのシドニー南部に店舗を構え、店内には食品だけが置かれておりレジすらありません。

日本でも特定の商品を宣伝するために試食品を提供している事はありますが、お金がない人でも買い物カゴ一杯に入り切る量の食品が手に入ります。

食費を稼ぐために毎日あくせく働く現代人にとって無料で手に入ってしまうことにカルチャーショックを受けるかもしれません。

ちょっと田舎の方へ行くと近所の人が作りすぎた野菜や果物を玄関に置いていく光景も見られますが、ある種のローカルな食の循環システムが構築されているような気がします。

小売業者などから売れ残った商品を譲り受けて格安で販売するスーパーはこれまでも存在していたようですが、無料で提供するのは世界でも初めての試みだそうです。

無料なので当然お客もたくさん集まってきますが、お客から寄付を募りそのお金を食事提供事業の費用にすることで、慈善活動に関心の高い人たちの心もつかみ良い循環を生み出しています。

それでも運営するにはお金がかかりますが、人件費に関しては店員がボランティアだったり、家賃や光熱費は賛同したビルのオーナーのご厚意で無料化が実現しています。

同じような条件が揃えば別の場所でも同様な仕組みで展開できそうです。

とはいってもボランティアを安定して集めたりするのは大変なので、将来的にはAIによる無人化された仕組みが出来るとより可能性が広がりそうです。


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日本は食料自給率が他国に比べて圧倒的に低く大量の食品を輸入でまかなっていますが、その反面多くの賞味期限切れ食品をゴミとして破棄する量も非常に多いです。

自国で作りすぎて消費できない分を破棄するならまだしも、輸入に依存している状態でこれだけ食べ残しがあるというのは異常です。

もし何かの理由で輸入が長期間ストップしたら一気に食糧難に追い込まれるリスクも抱えています。

生ゴミの処理費用にも莫大なお金がかかっているので、それであればOzHarvestのような一企業の努力だけではなく、国を挙げて少し手も食べ残しが減るような仕組みを考えるべきだと思います。

賞味期限はあくまで味を保証するものなので多少過ぎたくらいでは何の問題もありませんが、商品としての価値は無くなりゴミとして扱われる現状は少し過敏すぎる気がします。

家庭では賞味期限が過ぎてもわりと食べられている事が珍しくなく、さらに加熱すれば大抵の食品は問題ありません。

消費者も冷蔵庫によって長期間保存がしやすくなったおかげで、食に対して少し鈍感になっている気がします。


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最近は訳あり食品として通常の値段よりも安く販売している業者もありますが、食べ残しを減らす意味ではとても良い傾向だと思います。

味や鮮度にまったく問題がないのにふぞろいな形だったりちょっと欠けただけで破棄されてしまうのは、まるで現代社会を表しているようで不気味な感じがします。

B級品や売れ残った商品の受け皿として無料もしくは格安で販売してくれるスーパーがもっと世界中で増えていけば、自然とそれがセーフティーネットの役目も果たし困窮して飢える人々を減らせるのではないでしょうか。

食糧問題は飢餓だけでなく飽食をいかに改善していくかという問題も含んでいます。

そもそも食料が余っていることが世界的に見れば恵まれているのですが、だからといって食べ物を粗末にしてはいけないので、OzHarvestの取り組みが食糧問題を解決する糸口になることを願います。

OzHarvest


さらば、食料廃棄 捨てない挑戦