マルチツールか専用ツールのどちらを持つべきか

公開日: [ 約4分で読めます ] EDC (Every Day Carry), アウトドア, サバイバル

multi-tool-or-specialized
Photo by Michael Pollak

これまで何度かVictorinox(ビクトリノックス)Leatherman(レザーマン)などのマルチツールに関する記事を書いてきましたが、YoutubeのJPSikaHunterさんが『マルチツールは要らない』という直球すぎるタイトルの動画をアップされていたので、改めてマルチツールについて考えるよい機会となりました。

JPSikaHunterさんとしてはマルチツールは山では使いものにならず、荷物も最小限に抑えるためマルチツールを持っていくことはないという言い分です。

彼は北海道の山や森林で鹿猟をする現役のハンターなので、マルチツールの中途半端な性能では不満が出るのも仕方のないことでしょう。

それではなぜマルチツールというものが長年作られ続けているのでしょうか?

それを明らかにするにはマルチツールの歴史を紐解いていくとわかりやすいです。

ビクトリノックスの歴史

スイスの鍛冶職人が1884年に設立したビクトリノックスはスイス陸軍に納入したツールナイフが高く評価され、スイスアーミーナイフとして世界的に有名な工房となりました。

つまりミリタリーが根底にあり、兵隊にとってはライフル銃や投擲武器が専用ツールであり、それ以外は極力コンパクトに持ち運べるよう改良されたのがマルチツールの原型です。

レザーマンの歴史

レザーマンの歴史は比較的浅く1983年設立なのでビクトリノックスよりも100年ほど差があります。

格安でヨーロッパを旅していた今でいうバックパッカーの創業者が、故障しやすい中古レンタカーや安いホテルの蛇口を修理するために開発したツールがきっかけです。

こちらはワーク系という位置づけになるでしょうか。それでも品質にはこだわっているのでアメリカ軍標準規格(ミル・スペック)を満たすほど頑丈な作りです。

用途で使い分ける

山にマルチツールを持っていくのはご法度かというとまったくそうではなく、植村直己や有名な登山家がビクトリノックスを愛用しており、ナイフと他のツールが一体化したビクトリノックスは現地での生活に役立つものだと思います。

マルチツールはいざという時にあると便利な製品なので、登山家は何かのアクシデントで装備をほとんど失った場合でも頼みの綱としてマルチツールを首からぶら下げている人もいます。

ハンターはスナイパーライフルや散弾銃、そして解体用のナイフが専用ツールといってよいので、マルチツールに付いているナイフと用途がかぶるうえに貧弱。

ましてやどちらかといえば都会的な用途で使われるレザーマンでは完全に役不足です。

マルチツールと専用ツールどちらが優れているかという比較は無意味で、用途に合わせて持つべきものを変えれば良いだけです。

そして創業者が最初に作ろうとした動悸を知ることが、マルチツールの特性を最大限に活かすことに繋がるでしょう。

ビクトリノックスはミリタリーからの流れを汲んでおり、あらゆる自然環境下での使用が想定され、特にナイフの品質には自信があります。

レザーマンはワーク系として工具をコンパクトに持ち運べる点で優れており、身近なキャンプや旅先で役立つツールがそろっている感じです。

それぞれ商品のバリエーションが豊富にあり幅広く対応していますが、基本となる考え方はこれで良いのではないでしょうか。

また趣味の範囲であれば必ずしも実用性に優れた製品を選ぶのではなく、マルチツールのギミックに惚れ込んで持っていく人もいるでしょうし人それぞれです。

前にも記事にしましたが、日本ではまだ法律や条例が未熟なのでマルチツールであったとしても処罰の対象にされる危険性があります。

実際に私自身も現在はマルチツールを持ち歩いておらず、時々あったら便利な場面に遭遇するので少しモヤモヤした気持ちになります。

ビクトリノックス(Victorinox) キャンパーBKとファーマーALの違い

ビクトリノックス(Victorinox) ランブラーとクラシックALの違い

ブレードレスで日本でも持ち歩きやすい LEATHERMAN (レザーマン) Style PS

スポンサーリンク

関連記事

子猫

日常生活からサバイバルにも役立つ、身近な万能アイテム8つ

身近なモノからそろえる サバイバルグッズは種類も多く、買い始めるとキリがありませんが、身近

記事を読む

レモン1個でスチールウールを発火させ火起こしできる衝撃の事実が判明

サバイバルで焚き火をするにも火起こし道具を持っておらず、手持ちのレモン1個でどうにかする

記事を読む

スノーピークがマザーズ上場!アウトドアブームは今後も続くのか?

急成長している国産アウトドアブランド スノーピーク(snowpeak)は新潟県三条市に本社

記事を読む

キャンプを題材にしたノスタルジックな絵画アートやイラスト10選

野外で生活道具を持ち込んでキャンプするという非日常的な行為は、自然と人間との距離が極めて近くアートの

記事を読む

パタゴニア Worn Wear 思い出のモノは使い続けることでストーリーが蓄積されていく

Worn Wearとは直訳すると使い古した服というような意味ですが、パタゴニアの経営理念として古

記事を読む

登山や軽い山歩きへ行く時も地図やコンパスは必要か?

Photo by Kevin Gessner 三重県と滋賀県の県境にある御在所岳に一人で登

記事を読む

タクティカルペンは護身用や緊急脱出時にも使える機能的な文房具

タクティカルペンとは護身用具であるクボタンとボールペンを掛け合わせたような道具で、おもに護身用と

記事を読む

世界最大の淡水湖・スペリオル湖に浮かぶアーティストの隠れ家 ラビットアイランド

Photo by rabbitisland.org 北アメリカにある五大湖のひとつスペリオ

記事を読む

【映画】マッドマックス 怒りのデス・ロードで主人公が着けているパラコードブレスレットの作り方

via madmaxmovies.com 2015年に公開され世界中で大ヒットを記録したハ

記事を読む

シュマグ(アフガンストール)の巻き方 過酷な環境で役立つ万能な綿織物

シュマグ(アフガンストール)といえば一般的には中東あたりの人が頭や首に巻きつけているイメージです

記事を読む

スポンサーリンク

コメントを書く

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP ↑