日本のけん玉がKendamaになり海外のストリートを中心に人気スキルトイとして定着する


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誰でも一度はけん玉で遊んだ経験があるかと思いますが、ひと昔前は日本の伝統的なおもちゃという位置づけでした。

しかし2008年ごろから日本からけん玉を持ち帰った外国人が動画投稿サイトへ動画をアップ始めたり、アメリカの若者がストリートへ持ち込み、それが思わぬ反響を呼びKendamaとして人気に火がつきました。

ヨーヨーやけん玉など様々なトリックができる競技性のあるおもちゃをスキルトイと言います。

2014年には逆輸入というかたちでけん玉発祥の地である広島県廿日市市で世界初となるけん玉ワールドカップ廿日市2014が開催されました。

けん玉の人気は一過性で終わることなく海外のストリートカルチャーを中心に昇華され、日本で長く培われてきた技とはかけ離れた派手なトリックが次々と編み出されました。

ストリング(ひも)を持ってヨーヨーのトリックのようにクルクルと回転させたり、けんと玉をジャグリングのように投げるなど、異文化だからこそ型にハマらない新しいアイデアが豊富です。

けん玉自体が老若男女問わず楽しめて、構造も木材とひもだけの丈夫でシンプルな道具なので、誰でもすぐに始められるのも世界的な普及に繋がった理由でしょう。

どこへでも持ち歩けて遊ぶスペースもそれほど必要ないので、ちょっとした空き時間に練習することができます。

またけん玉は手先だけ動かしているイメージですが、実はひざの屈伸が重要なので全身運動することにつながり運動不足も解消されます。

日本けん玉協会認定の競技用けん玉でも千円ちょっとで買えてしまうお手軽さで、一生付き合える遊びやスポーツとして考えると非常に敷居が低いです。


競技用けん玉 大空 日本けん玉協会認定競技用けん玉 山形工房 日本製


日本から世界へけん玉を発展させたのはKendama USAの功績が大きいでしょう。

いち早くけん玉の魅力に価値を見出してビジネスとして成功を収めました。

プロプレイヤーも多く在籍しており、ストリートファッションに身を包んでスケボーやBMXを乗り回してそうな兄ちゃんがけん玉を楽しんでいる姿はちょっと不思議な光景です。

けん玉の構造も海外のハードなトリックに対応しやすいようけんと玉が一体になっていたり、玉にすべり止め処理がされているなど独自に進化しています。


KendamaUSA 「改善 ビーチウッド /KAIZEN Beech Wood」

何もかもがデジタル化されスマホやパソコンの画面をのぞく機会が増えた現代社会の反動として、こうした電気を使わないアナログな遊びが注目されているのかもしれません。

ストリートカルチャーに受け入れられたのもけん玉をただのおもちゃではなく、日本文化として付け継がれてきた背景も含めて共感するものがあったのでしょう。