4年分のゴミがメイソンジャー1本に収まる女性と量り売りの文化

2022年3月10日

人間が日々生活するうえでまったくゴミを出さないことは不可能です。

大昔のゴミ捨て場である貝塚が各地で発掘されるようにゴミは人間が生きている証でもあります。

貝殻はもともと自然界にも存在しいずれ分解されますが、現代社会のゴミは分解されないプラスチックが大半を占めます。

すべてのプラスチックを再利用できれば良いのですが、現実はゴミ捨て場に埋められておりゴミの量は増え続けるばかりです。

ただし今後リサイクル技術や社会システムが進歩するとゴミの出にくい社会に変化していくはずです。

以前紹介した上勝町はすでに一歩先の未来を見据えているようです。

上勝町はゴミの資源化率80%以上の世界が注目するリサイクルタウン

生活で出るプラスチックゴミを極限まで抑えた結果、4年分のゴミをメイソンジャー1本に収まる量まで減らすことに成功したLauren Singerさんという女性がいます。

もちろん生ゴミや紙などの燃えるゴミは出ますが、それ以外のゴミになりそうな商品を買わないことで驚くほど不燃ゴミを削減しています。

プラスチックを極力排除した彼女の生活用品にはどこか懐かしさや温かみを感じませんか?

このような取り組みがしやすい背景として海外ではスーパーなどでも量り売りができる文化があり、それによって自分に必要な量だけを買うことが出来ます。

日本のスーパーではプラスチックのトレーに決められた量が入った商品を買うしかなく、必然的にプラスチックゴミをに持ち帰らなければなりません。

一人暮らしには量が多すぎて食べきれず、冷蔵庫の中に入れっぱなしで腐らせてしまった経験もあるでしょう。

適量以上を買わされたあげくゴミがゴミを呼ぶという負のサイクルです。

大型スーパーに駆逐される前は多くの商店街があり、そこでは量り売りも珍しくはありませんでした。

今でも小さな八百屋や精肉店などの個人商店では量り売りできるところもあり、さらに近年の環境意識の高まりで量り売りを取り入れるお店も増えています。

現代社会は利便性を追求した結果プラスチックだらけの生活を余儀なくされました。

包装用ラップフィルムや発泡スチロールのトレーやビニール袋が無くなるだけでもかなりのプラスチックが削減できます。

エコな観点からゴミを減らすのも良いですが、単純にゴミの量が減ると捨てる機会も少なくなるのでエゴな部分も満たしてくれます。

プラスチックゴミを減らすと同時に家庭用ゴミ処理機も組み合わせればゴミの量を大幅に減らせます。

過剰なまでの包装は徐々に時代に見合わなくなっており、その辺のスーパーでも普通に量り売りできるようになればゼロ・ウェイスト社会に近づけそうです。