電磁パルス (EMP) 攻撃 北朝鮮の核ミサイル1発で旧時代へ逆戻りする最悪のシナリオ

2022年3月4日


Photo by realworldsurvivor.com

最近になって連日のようにメディアで報じられる北朝鮮情勢ですが、日常会話に核攻撃という言葉が自然と使われるようになるとは一昔前では考えられませんでした。

アメリカ大統領にトランプが就任して以来、アメリカと北朝鮮の間で何が起こっても不思議ではない雰囲気に包まれています。

北朝鮮が水爆実験に成功しアメリカの首都ワシントンを攻撃できるだけの技術をすでに有しているとも言われていますが、例え水爆でワシントン周辺が崩壊してもアメリカ全土が終わるわけではありません。

しかし核ミサイルによる地上攻撃よりも遥かに恐ろしいとされるのが、高度上空で核爆発を起こしそれによって発生する電磁パルス (Electromagnetic Pulse)で電力インフラや通信・情報装置を機能不全にする電磁パルス (EMP)攻撃です。

地上へ着弾させるには迎撃されたり精密な技術が必要ですが、電子パルス攻撃であればそれほど精度が必要なく高度を上げるほど広範囲に影響を及ぼすので非常に効率の良い攻撃方法だと思います。

北朝鮮から長距離ミサイルを飛ばさなくてもアメリカ周辺へ船を出し短距離・中距離ミサイルでも十分に実行できてしまいます。

電磁パルスのイメージとしては瞬間的に電子レンジの中に入るような感じで、金属製の製品に甚大なダメージを与えるとされています。

人体への影響はほとんど無いとされていますが、身の回り精密機器だらけで生活している現代人は一気に旧時代の生活へ引き戻されることになります。

電力機能が停止するので家電やパソコンなどは使い物にならず、あらゆる交通機関も麻痺して銀行に預けた資産も消滅します。

局所的な核攻撃であればすぐさま反撃することができますが、もし電磁パルスで先制攻撃されたら指示系統のコンピュータが故障している可能性が高いので、どんなに高度な技術があろうが対策しなければすべて無力化します。

これは遠いアメリカの話だけではなく、アメリカの前線基地がある日本や韓国がターゲットにされることも視野に入れなければなりません。

もし全土に原発だらけの日本へ電磁パルス攻撃がされたら、制御装置が故障して福島原発のように日本中でメルトダウンが起こるでしょう。

アメリカよりも国土が狭く下手すると自国にも被害が及ぶので、低空で爆発させた方がより強力だけれど日本全土をカバーする電磁パルスを起こせます。

現代社会は各国の経済が密接に繋がっているので、どの地域が攻撃されても経済的被害が及ぶのは避けられませんが、できれば上空での核爆発は勘弁してほしいです。

こうして人体に直接影響がなくてもインフラを失うと社会が機能しなくなるのが現代社会の脆さなのです。

ここで面白いのは旧時代へ遡るほど社会へのダメージを受けにくく、原始時代に電磁パルス攻撃をしたところで多少の放射性物質が降ってくるかもしれませんが、きっと何食わぬ顔で生活し続けることでしょう。

高度な技術に依存しすぎている現代人は生活基盤が一瞬で失われ、アメリカ本土が攻撃されると1年後には飢えや病気で人口の9割が死亡するという予測もあります。

交通機関が全面麻痺・警察や消防なども機能せずそれによる治安の悪化・平常時は掃いて捨てるほどあった食料品が供給されず食糧不足。

こうしたどうしようもない危機的状況は少なくとも半月は復旧の目処が立たないと思うので、やはり防災対策で言われる2~3週間の備蓄という意識は大切ではないでしょうか。

あまり不安ばかり煽るのはどうかと思いますが、長距離弾道ミサイルによる地上核攻撃よりも容易に壊滅的な被害を与える術を北朝鮮はすでに持っているという事実は覆しようがありません。

電磁パルス攻撃への対策はアメリカとロシアはもちろん中国・韓国・台湾などで進んでいますが、日本はかなり遅れを取っているのが現状です。

機能不全に陥った先の見えない暗黒の都市サバイバルをあなたは生き残こることができるでしょうか?


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