消費社会に疲れた日本人は再び元の鞘に納まるか

2014年11月11日

consumer-society-fatigue
Photo by Evan Blaser

質素な暮らしを捨て消費社会を選んだ

日本の高度経済成長期以前の生活様式は慎ましいもので、近年もてはやされているスローライフを地で行く暮らしぶりでした。しかし欧米に追いつこうと飛躍的に経済規模が拡大したことで、戦後の貧しさから抜け出すため消費社会へと移行していきました。

便利な新製品が次々に発売され経済成長によって富を得た国民がその恩恵にあずかろうと消費することに価値を見いだしました。三種の神器といわれる洗濯機・冷蔵庫・白黒テレビを買いそろえ戦後の苦しみを忘れたいがために物欲に溺れていきます。未来は明るく上を見上げていれば何も不安などありませんでした。

バブル景気と崩壊

高度経済成長期へて世界有数の経済大国となった日本。オイルショックにより一時混乱しますが、その勢いは留まることを知らず、株と土地の価値が異常に上昇するバブル景気へ突入していきます。しかしバブルに実体は無く、まさに弾ければ一瞬で消えて無くなる泡のような幻想のなかで、それを知るよしもない人々が生きていました。

よくバブルのころはよかったと自慢げに語る人がいますが、本来バブルなど起こしてはならないことなのです。本来の市場価値とはかけ離れた異常事態なので、市場価値を失ったときのショックは絶大です。いまだに日本社会がバブル崩壊の後遺症に苦しんでいることからも明白です。

消費社会の限界

景気が低迷しても消費社会は存続し、テクノロジーの進歩によりさらに消費サイクルは加速していきました。まだバブルを謳歌していた世代に資産が残っていたころはなんとか持ちこたえていましたが、資産が減り若い世代にも富がない状態でいよいよ消費に陰りが見え始めました。

消費サイクルを高めようがなかなか食いつきません。今まであれだけ楽しく消費していた国民も消費に苦しみを感じるようになり、消費社会に疑問を持ったり消費することに疲れた人たちが現れ始めました。

昔ながらのスローライフが見直される

日本古来の生活様式から決別して消費社会のなかで成長してきた日本ですが、人口も減少傾向にあり景気も低迷しているなか、昔ながらの暮らしが見直されつつあります。バブル時代に富を手に入れた国民はお金の使い方を知らないので、消費ばかりに注ぎ込み結果として消費社会を加速させました。

このまま消費社会を続けても幸せになれないことを悟り、早々にドロップアウトする人も現れました。持続性のある緩やかなサイクルのなかで暮らしたい人が増えれば、日本ももっと暮らしやすくなるはずです。

まとめ

とはいえテクノロジーの恩恵を受けて育った私たち世代が昔と同じような生活を営むことは不自由に感じるかも知れません。団塊の世代で田舎暮らしに憧れて定年後に田舎へ移り住むも、何をやるにも不自由だと気づき都会へ舞い戻ったというケースも耳にします。

現代社会にマッチした日本らしい暮らしを取り入れるには、ある程度テクノロジーを活用しながら持続性のある社会を築くことです。そうすれば日本の未来にわずかな道筋が引けるでしょう。